Bさんは「夢を実現するためだから」と言いくるめられた

女風「X」の経営を始めたのちの曾我容疑者は高利貸しで借金するなど、金策に忙しかったようだ。「X」の元従業員も経営難を肌で感じていたという。

「客がいないせいか、90分1万5千円のところを3000円に値下げするキャンペーンもやってたんです。最初はオープンしたてだから宣伝のためなのかなと思ってましたけど、事件が起きるまでずっとやっていて。もともと経営自体はボロボロだった」

一方で岐阜県内で接客業をしていたBさんが曾我容疑者と知り合ったのは2022年の7月のことだった。Bさんの友人は2人の交際についてこう語っていた。

「Bさんは曾我のことを真剣に愛していたんだと思います。Bさんは3年ほど前から岐阜県内にあるお店で接客業をしていて、とても人気のある女性でした。でも彼女は育った環境が複雑で、愛されることに飢えているように感じました。依存体質というか、性格自体は明るいんですけど、病みやすい性格でしたね」

曾我容疑者とBさん(知人提供)
曾我容疑者とBさん(知人提供)

曾我容疑者とBさんは付き合い始めて2ヵ月程度で、Bさんが殺害された現場のマンションで一緒に住み始めたという。曾我容疑者はライブ配信者をやっているとBさんには伝えており、当初Bさんは曾我容疑者が女風で働いていることは知らなかったようだが、後に知ることとなった。

「最初のころは、彼が女風をやることに否定的だったんだけど、だんだんと『夢を実現するためだから』と言いくるめられるようになって。最終的に彼女は自分でも曾我のお店にお金を落とすようになりました。女風には出勤時間が深夜からになるお泊まりのコースがあるらしいんですけど、『お泊りとかにも行ってほしくないから』みたいなこと言っていました。それでも2022年の12月に曾我は、その仕事を辞めると約束をしたのに、辞めていなかったようですね」(前出・友人)

曾我容疑者(本人SNSより)
曾我容疑者(本人SNSより)

2022年12月以降、友人はBさんと疎遠になってしまったそうだが、このころのBさんは「今から〇〇ちゃんとご飯食べます」とか「カラオケ行きます」と自身の行動を動画に撮影し、それを曾我容疑者に送信するなど、はたからから見ていても依存しているのがわかったそうだ。