【イケメン“受け”部門 その5】『甘えたい獣』潤太

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レンタルお兄さんと強面男子高校生(表紙)の甘い恋を描いた『甘えたい獣』(ゆいつ/ブライト出版)

最後に紹介するイケメン“受け”は、“レンタルお兄さん”としてアルバイトをしている新(大学生)に、依頼してきた潤太(高校生)です。潤太はバイクに革ジャン、ヘルメットを外したら超強面の見るからにヤンキー。そんな彼の依頼はなんと「頭を撫でてほしい」というものでした。(『甘えたい獣』ゆいつ/ブライト出版)

強面ではあるものの、顔立ちは正統派な男前。その容姿ゆえに喧嘩に絡まれることが多いため、人付き合いが薄く学校では一匹狼ですが、実は共働きの両親の代わりに年の離れた弟妹たちの面倒を見ているという優しい一面を持つ潤太。その生い立ちからあまり人に甘えることができず、たまたまレンタルお兄さんをしていた新に出会い、可愛らしい依頼をしたのです。

男前な潤太が頬を赤らめながら甘えてくる姿はたまらなくカワイイ!! 本作を読んだ暁には「ギャップ選手権、優勝!」と勝手に表彰してしまうほど。とにかくギャップに打ちのめされます。最初は恥ずかしそうに新へ甘えるのですが、新の手腕もあり徐々に素直に甘えていく潤太の変化に、ニヤニヤが止まりません。イケメンの甘える姿を堪能したい方は、ぜひ本作で満たされてください。

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p.16 頬を赤らめながら「頭を撫でてください」と新にお願いする潤太

BL作品で自分好みの“受け”キャラクターを見つけてほしい

“受け”という字面から「受け身でか弱いキャラクター」という印象を持つ方も多いのではないでしょうか? そんな“受け”がイケメンであればあるほど、ボーイズラブ(男性同士の恋愛)感を楽しめると筆者は感じています。

イケメンな“受け”たちがプライドと葛藤しながら、“攻め”に甘えたり弱みを見せたりするところにグッと来てしまうのです。ということで、今回はギャップのあるイケメン“受け”をピックアップしました。

もちろんかよわい受けやカワイイ受け、美人な受けなどが登場する作品もたくさんあります。個人の嗜好が大きく反映されるのが、“受け”のキャラクター性。イケメン以外の“受け”キャラクターを発掘したい方は、この記事をキッカケにいろいろなBL作品に触れていただけたら嬉しいです。

文=阿部裕華