ほとんどの病み垢は家庭環境に問題あり
しかし、Aはスケベ心のために警戒心を完全に失っているわけではない。
「最近はXやインスタグラムのやりとりをチェックする親は多いと思いますが、某コミュニケーションサービスはノーマーク。多くの病み垢の女の子はこのアプリのアカウントも持っているので、ここでやりとりするのがほとんどです。
また、未成年をカラオケなどに連れ込むと誘拐罪に該当してしまうので、私は代々木公園などの広い公園の人気のないベンチなどに座っておしゃべりします」
また、病み垢の女の子が「パキスペ」(※1)にも、Aはわざわざリスナーとして参加することもあるという。
※1……パキった状態で行うXの音声配信機能「スペース」。「パキった」とはODでキマった状態のこと。
「配信する女の子がODで意識朦朧としてくると、リスナーの男たちが自慰行為のリクエストするんです。
女の子は正常な判断能力がなくなってるので言われるがままに自慰を始めるのですが、その喘ぎ声などをリスナーの男たちは録音するんです。私ですか? 私は聞きにはいきますが、録音はしませんよ」
聞けば聞くほどゲスすぎるAだが、彼なりにODにハマる病み垢少女たちをこう分析する。
「彼女たちとは毎晩のように通話をしますが、親が飲んだくれだったり、暴力を振るってきたり。他にも、親自身もODしている、シングルマザーが連れてきた彼氏に乱暴をされるといった悩みを聞きます。ODにハマる子たちは概して家庭環境が悪いことが多いですね」
市販薬の購入を制限するだけでは、このOD問題は解決しそうもない。
取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班