「病み垢」に狙いを定め…
Aは得意顔で言う。
「私がコンタクトをとるのは主に女の子の『病み垢』(ネガティブな感情や希死念慮[自殺願望]をSNSで訴えるアカウント)。こうした病み垢で若者たちが精神安定剤や睡眠薬などの交換や売買、譲渡についてやり取りしているのを見かけるようになったのは2018年ごろ。
私もそういったアカウントに『薬、タバコ、お酒、なんでも持ってるよ。会って渡せるよ』などとこちらからDMするようになり、何ターンかやりとりして会話が成り立つような子とは実際に会います。これまでに、下は中学1年生、上は22歳の子まで、10人くらいと会いました」
彼女たちへの薬の提供は無料。しかし、Aは彼らが求める市販薬をそのまま渡しているわけではないという。
「私だって、自分のあげた薬で女の子に倒れられたら困る。だから、中身を健康的なサプリなどにすり替えて渡します。ついこの前も中学1年生の女の子に直接会って渡したんですけど、その子ったら飲んでるのはただのサプリなのにプラシーボ効果なのか、たちまち『気持ちいい~』と言い出して服を胸までめくってくれました」
ちなみに、離婚して親権がないとはいえ、Aには中学3年生の息子がいる。
「罪悪感はありませんよ。ODなんてやめたほうがいいと言ったって、女の子は『あなたに私の気持ちがわかるわけない!』とキレられますからね。私もこれまでそうやって何人もの女の子にブロックされたし、言うだけムダです」
関西地方までわざわざ渡しに行くこともあるというA。では、どんな目的で女の子と会っているのか。
「さっきも言ったように女の子が半裸を見せてくれるというラッキーに巡り合えるかもしれないし、“その先”の話ができることもある。それに、今は14歳、15歳の女の子も、あと3、4年見守って18歳になれば、大人の関係になれるかもしれないじゃないですか」