ルーティンは
「ランニング」(梨紗)
「アロマをかいで『お~いお茶』を飲む」(愛咲美)

――今回の取材場所の天豊道場(東京都新宿)は修業時代から通っていたということで、思い出などはありますか?

愛咲美 道場は安心感がすごい。道場に通っていると、足音でどの先生が来たかわかるようになりますよ。

梨紗 師匠(藤澤一就八段。藤沢里菜女流本因坊の父で、上野姉妹はともに師事している)の足音はわかりやすい。

ふたりが幼少期から通う天豊道場
ふたりが幼少期から通う天豊道場

愛咲美 たまに知らない先生の足音がすると、「誰だ⁉」「××じゃない?」って言い合ったりまします。

それと、みんな言いますが、ご飯が“神”です。本当に栄養バッチリ。カニの味噌汁とかチャーハン、ハヤシライスとか。味噌汁は関(航太郞九段)くんとおかわりの争奪戦をしていました。

――毎日、何時間くらい勉強していましたか?

梨紗 小中学生のころは学校が終わって4時から8時までは道場で勉強してましたが、家では全然でしたね。

愛咲美 道場に「プロを目指すなら1日最低6時間勉強(通常10時間)」とあちこちに貼ってありますが、小学生のころは何もやってなくて、「6時間てすごいなぁ」って他人ごとだった。でも、今となったらさすがにそれぐらいはやらないと……って感じです。

道場内に貼られる「1日最低6時間勉強」の文字
道場内に貼られる「1日最低6時間勉強」の文字


――対局前のルーティンについて、愛咲美さんが縄跳びを777回跳ぶのは有名な話ですが、梨紗さんは何かルーティンはありますか?


梨紗
 ランニングですね。近所を10分ぐらいグルグル走ってます。この前計ったら、1キロ4分39秒でした。

愛咲美 私は縄跳び以外だと、アロマをかいで「お~いお茶」を飲んで。ツボ押しアイテムを使ったりします。

――おふたりに棋風の違いはありますか?

梨紗 それぞれ“戦う棋風”だとは思いますけど、私は相手が戦ってきたら受けて立つ感じで、姉は自分から戦いにいきます。

愛咲美 ずっと戦うことを狙ってます。タイミングが来たら行くって感じですね。