マスクが引き起こす髪トラブル〜口呼吸に要注意
「マスク生活」も現代の老け髪リスクのひとつ。まず、マスクを常時着用することにより、「表情筋」が衰えます。
頭頂部にある帽状腱膜と、おでこのあたりにある前頭筋は、ほかの筋肉や腱と違い、骨に付着していません。そのため、前頭筋とつながる顔の筋肉である表情筋が衰え、うまく使えなくなったり、こわばったりすると、重力に引かれて前頭筋が下に落ち、帽状腱膜を引っ張ります。すると、帽状腱膜の上にある頭皮が下に引き伸ばされてしまいます。頭皮が引っ張られると、血管が狭くなりスムーズに血液が流れません。よって、表情筋の衰えが、頭皮の血流を妨げることになるのです。
また、マスクを着けていると喉の乾きを感じにくく、水分が不足しやすくなります。水分不足になると、血液中の液体成分が減ることで「ドロドロ血」になってしまいます。そのため、血流が悪くなり、毛細血管をはじめとする細い血管しかない頭皮にうまく血が巡らなくなります。
「マスクに隠れていて誰かに見られることもないから」と、口をポカンと開けて呼吸している人も要注意です。口呼吸ばかりだと、主に日中に優位になる、体と精神を「オン」の状態にする「交感神経」が活発な状態が長く続きます。これでは体と精神を「オフ」の状態にする「副交感神経」への切り替えがスムーズに行われず、自律神経のバランスが乱れてしまいます。
血流を整えれば、髪悩みは解消する
ここまでお話ししてきたように、髪は血液によって運ばれる栄養によって育まれます。だから、頭皮に張り巡らされている毛細血管のすみずみに潤沢な血液がまわることが重要なのです。
ですから、「血の巡りをよくする」「頭皮を柔らかくする」辻式育毛マッサージを行えば、誰でも、いくつからでも、薄毛、白髪などの髪悩みは解消されます。さらに逆転の発想で、辻式育毛マッサージで頭皮と首・肩・胸をゆるめれば、首・ 肩のこり、脳疲労・ストレス、自律神経の乱れ、顔のたるみまでもが解消され、心と体まで元気に若返ることができるのです。
本の中身をチラ見せ
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再構成/結城紫雄 写真:Alamy/アフロ