「こんなフェアでないことを言う団体が国民政党でいいのか!?」

前田 そもそも博士が畠山さんに、と考えたのはいつ頃からだったんですか?

博士 あれはいつ、言いました?

畠山 参院選に入る前、博士が出馬を決められたときに「選対スタッフに入ってくれないか」とオファーを頂いたんですよね。僕自身は「週刊プレイボーイ」で参院選の取材をすることが決まっていたので、「特定の候補のスタッフになることはできません」とお断りしたんですね。

博士 「これが最後の選挙取材のつもりですから」とも言われたんだ。

畠山 それで、「この話は聞かなかったことにさせていただきます。墓場まで持っていきます」と言ったんですね。

前田 初耳です。

博士 お互い、めちゃめちゃクチが固かったからね。

「こんなアンフェアなことが許されるのか!」選挙に取り憑かれた“絶滅危惧種ライター”に引退撤回を決意させた、ある国政政党とのバトル【映画『NO選挙,NO LIFE』公開記念鼎談】_2
映画『NO選挙,NO LIFE』より

前田 では、博士の当選が決まったときに畠山さんはどう思ったんですか?

畠山 当選するだろうと思っていたので、心は揺らいでいたんです。ところが選挙戦の最後に「こんなフェアでないことを言う団体が国民政党でいいのか!?」という怒りを覚える、ある事件が起きたんです。これは僕がウォッチし続けないといけない。しつこく取材するのは自分以外にいないだろうと強く思いました。

だから選挙後に改めて博士から「政策秘書に」と言われたときは直接お会いして「すみません。〇〇党を追いかけないといけないんで、政策秘書の話はお断りします」と言いました。博士には「その理由、よくわからない」と怪訝な顔をされましたね。

博士 映画を観るまでは、あんなに怒っているとは思わなかったからね。

畠山 正直チラッと、博士の政策秘書になって「選挙制度改革を訴える」というのも考えはしたんです。でも、自分にしかできないことは何かを考えたときに「選挙を取材することで生活が成り立つロールモデルを作りたい」という心残りがあったんですよね。