とろサーモン久保田が本気回答!「男はしゃべってなんぼ、しゃぶられてなんぼ」とアドバイスする28歳男性の悩みとは〈立ち呑み人生相談#1〉_3

自分を好きになれないなら、他人を嫌いになればいい

<人生相談vol.1>
自己肯定感が低すぎて、自分の好きなことも、やりたいことも、将来どうしたいかもわかりません。自分を疑って人生がうまくいきません。自分を好きになるために大事なことを教えてほしいです。(アイ・25歳・女性)


僕は自己肯定感が高いけど、この人の悩みもわからなくはないです。だから、僕にしかできない回答をしますね。もしかしたら、これまであまり聞いたことのないアドバイスかもしれませんが……自分を好きになれないんだったら、他人を嫌いになればいいんですよ。

近頃よくありますよね? 「自分を好きになれ」って自己啓発。自己肯定感を必死に上げる必要なんかない。自分を上げなくていいんです。人を下げるんですよ。そっちのほうが楽じゃないですか。自分という立派な人間は、敵だらけの世知辛いこの世の中で孤独に戦っている。そう思い続けたらいいんです。

「みんな見てよ、こんなに頑張っている私を」

それくらいの気持ちでいいじゃないですか。嫌いなやつのことをずっと憎んで、相手のアラを探していたら、自分のいいところもきっと見つかると思います。最初はネガティブかもしれないけど、そうやっているうちに自分をアピールする力もつくでしょうよ。

そうなったらどうなりますか。その後のあなたは輝くだけですよ。ということは、「あいつより上に行ってやろう」「嫌いなやつより幸せになってやろう」というこの気持ち、これって向上心ですよ。自分をかき立てるエネルギーとして最高でしょう。

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――きれいごとの自己啓発とは真逆の考え方ですね。

実際に僕は、ネガティブな気持ちがすべて自分のエネルギーになっていますから。20代で俺より先に売れた同期がいたけど、30代では俺のほうが稼いだ。30代で俺より稼いだ芸人がいたけど、40代では俺のほうが稼いだ。死ぬまでがゴールじゃないですか。どんどん抜かしたらいいんですよ。

そうやって、いい意味でライバルをつくることです。勝手に人を下げて、自分の頭のなかでデッドヒートを繰り広げる。僕はそうしてここまで来ました。

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――久保田さんは「ライバルに負けるかもしれない」という不安はなかったんですか?

芸人なんていつ仕事がなくなってもおかしくないから、不安しかないですよ。今だって不安です。でも、怖いからこそ、当たりさわりのないことを言わないようにしてますね。ちまちま乗り切っていたら使われなくなるから。

いつだって、「これが自分の好きな久保田かずのぶだ!」って胸を張れるような芸をやるようにしてます。そうすれば、仕事が終わったときに「今日もいいパフォーマンスできたな」って思えるから。

僕、レギュラー番組がないんですよ。野球と同じでレギュラーはいいですよね。エラーしても次がまたあるから。でも、代打は違う。だから、僕は1打席1打席にかけてるんですよ。そうしないとまた打席が回ってこないから。自分はディーラーじゃなくてプレイヤーだと割り切ってますよ。陰キャは陽キャにいじられてこそ輝くものですからね。

レギュラー番組がないのに家を買った芸人は僕くらいじゃないですか? 代打でも家が買えるんですよ。