貴さんが大谷翔平に聞いてみたい1つのこと
――それは長いですね。
でもエンゼルスは試合が終わったらそのままニューヨークに行って。次の日のナイターでのヤンキース戦で大谷くん、初回にいきなりホームラン打ってましたね(笑)。
このスケジュールをこなせるって、メジャーリーガーは技術があるのは大前提で、体力も並外れてんだなって感じましたね。僕なんかはちょっと時差があると3日間ぐらいヘロヘロで夜は全然寝られないのに。これをシーズン162試合、東から西、西から東ってやって、ピッチャーをやって、バッターをやってだから、大谷くんは改めてすごいなと。
7月のデトロイトでのタイガース戦のダブルヘッダーなんて1試合目は投手で完封して、1時間後の2試合目ではホームラン2本打っちゃう。あの試合なんて、プロ野球経験者の人たちの話を聞いても、投げた後は普通は体がバキバキになっちゃうのに、バッターでフル出場して、しかもホームラン2本打っているのは信じられないってみなさん言いますね。だから本当にバケモンだなっていう。“ビッグパピ”(デビッド・オルティーズ)が「どこの惑星から来たんだ」とか言ってましたけど、本当に他の星から来た人じゃないかっていう。
だって乳酸とか溜まるはずですよね。大谷くんは「睡眠をよくとる」って言うけれど、睡眠をとったって乳酸が溜まるよなって。そりゃ、メジャーリーガーだからいい部屋に泊まっているとは思うけど、お風呂とかでゆっくり浸かれるバスタブがついているのかとか気になりますよね。
だから1回聞いてみたいんですよ。どういうルーティーンで体をケアしているのか。投げ終わったときも、アイシングをしている姿をあんまり見たことないんで、たぶんアイシングをしてないんだろうなって。終わったら、自転車漕いだりして体を温めて血流をよくしているのかなって。
それでも今シーズン、中指とか足を痙攣したり、それで最後に靭帯いっちゃったじゃないですか。あのニュースを聞いたときは悲しかったですね。5年前にトミー・ジョン手術をやって新しい腱になっていたわけじゃないですか。それでも、あれだけの出力で球を投げていると、新しいフレッシュな腱でも耐えられないんだなって。
でも大谷くんはまた二刀流をやりたいから、無理だと思ったらすぐ手術をやった。あの決断の速さはこの6年間アメリカでやってきて、もう本当にアメリカ人的になっているというか。ダメならすぐに、1日でも早く手術をしちゃおうっていう。来年はバッターとして、再来年はまた二刀流の大谷くんの姿を見たいですよね。