サイクリングやウォーキングのサポート機能が充実

3つ目は、毎日のアクティビティに役立つ新機能です。

Apple Watchは健康増進・体力強化のためのワークアウトだけでなく、ウォーキングなど趣味として気軽に体を動かしたい場面にも最適なスマートウォッチです。watchOS 10の「ワークアウト」アプリには、自転車を楽しむサイクリストの方々に役立つ機能が加わります。

Apple Watchを装着した状態で特定のワークアウトを始めると、モーションを自動検知したApple Watchがワークアウトの記録開始を促してくれます。自動検知機能は以前からサイクリングに対応していますが、watchOS 10およびiOS 17以降では、iPhone上に自動で「ライブアクティビティ」として表示されるようになります。

ライブアクティビティでは、iPhoneのディスプレイ全体にワークアウトの測定値がリアルタイムに表示されるので、走りながら確認しやすくなります。サイクリストの方々は、この機会にiPhoneに対応するホルダーを用意しておくとよいでしょう。

《メンタルヘルスのサポートにも対応》Apple Watchに新機能が続々追加。「watchOS 10」を試してわかった3つの注目ポイント_04
自転車に乗ってしばらく移動すると、Apple Watchがワークアウトを自動検知。記録を付けるように促してくれる
《メンタルヘルスのサポートにも対応》Apple Watchに新機能が続々追加。「watchOS 10」を試してわかった3つの注目ポイント_04
iPhoneにサイクリングのライブアクティビティが表示される

さらにwatchOS 10では、Apple WatchとBluetooth接続に対応するケイデンススピードセンサーの自動接続が可能に。サイクリング中にもケイデンス(1分間のペダルの回転数)、スピード、パワーなどリアルタイムに変化する数値を確認できるようになります。

《メンタルヘルスのサポートにも対応》Apple Watchに新機能が続々追加。「watchOS 10」を試してわかった3つの注目ポイント_04
iPhoneにサイクリングのライブアクティビティが表示される

また、ウォーキングやハイキングを楽しむ際に役立つ「コンパス」アプリでは、歩いてきた道のりを画面上に立体表示できるようになりました。ウェイポイント(地点情報)の記録は、最後にモバイル通信の電波が届いた場所の推定にも対応。万一の際、緊急電話を発信できる場所まで引き返したいときにも便利に活用できます。

《メンタルヘルスのサポートにも対応》Apple Watchに新機能が続々追加。「watchOS 10」を試してわかった3つの注目ポイント_04
「コンパス」アプリは道のりの立体表示に対応する

「マップ」アプリでは、現在地や指定した場所からの徒歩半径距離を表示できるようになります。これから向かう場所までのおおよその距離感を把握できるので、筆者は近所のジョギングルートを決める際に役立てています。

《メンタルヘルスのサポートにも対応》Apple Watchに新機能が続々追加。「watchOS 10」を試してわかった3つの注目ポイント_04
「マップ」アプリでは現在地から周辺まで徒歩で移動する際にかかる時間、距離を大まかに表示してくれる

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本稿で取り上げた新機能以外にも、標準アプリの再設計や「NameDrop」機能の追加など、watchOS 10には細かなアップデートが多く搭載されています。これらの新機能により、Apple Watchはさらにスマートで使いやすいデバイスへと進化を遂げるでしょう。

Appleによる最先端の技術をもっとも身近に、なおかつ健康の維持増進にも役立てながら体験できるデバイスとして、Apple Watchは今後より多くの方に注目されていくはずです。9月13日(日本時間)のスペシャルイベントではApple Watchの最新モデルが発表されるのかどうかも含め、引き続きAppleの動向から目が離せません。


文・写真/山本敦