最低限追加したほうが良いものは……

いつものもしもセットは『これさえあれば大丈夫』というよりは、最低限必要なものをセレクトした“防災の基本セット”として販売されているものなので、各自必要な備えを追加する必要があります。

6月1日は防災の日。無印良品 の「いつものもしもセット」で備えは十分? 防災のプロが解説します_h
「備えるセット」だけでは十分とはいえません

必要なものはお住まいの環境や住宅形態、家族構成などにより異なりますが、自宅避難が可能な場合において、最低限追加した方が良いものは次の通りです。

・水(飲料水、調理用など。1日1人あたり3リットルが目安)
・非常食(3日分)
・簡易トイレ(家族分・必要な場合はおむつ、ペット用のトイレも用意)
・トイレットペーパー、ティッシュペーパー
・灯り(ランタン・懐中電灯など)
・カセットコンロ・ガスボンベ(1日1本)
・充電式などのラジオ・乾電池・携帯電話の充電器
・口腔衛生グッズ(歯磨きシート・マウスウォッシュなど)

その他、生理用品・常備薬・現金なども用意しておくと良いでしょう。

大規模災害発生時には1週間分の備蓄が望ましいと言われていますが、一度に揃えるのが難しいようでしたら、まずは3日分を目標にしてください。

また、「備えるセット」にはキャンドルミニが含まれていますが、別途ライトと対応する電池を備えることをおすすめします。キャンドルは避難所では使えませんし、余震が続いている時やガス漏れの恐れがある場合は、火災の原因にもなるからです。

6月1日は防災の日。無印良品 の「いつものもしもセット」で備えは十分? 防災のプロが解説します_i
ライトと電池は別途用意するのがおすすめ

「いつものもしも備えるセット」だけでは備えは完全とはいえませんが、防災が後回しになっている方や何から始めればいいか分からない方には防災のはじめの一歩としておすすめです。

購入後に「自分や家族にはプラス何が必要か?」を考え備えることで、だんだんと災害を自分ごととして捉えるようになっていくはずです。セットの中身は普段使いもできるので、“いつもの備え”としてもぜひ活用してくださいね。

構成/まのまま 文/taka