女性が結婚相手の男性に望む年収の本音
結婚相談所などの調査によると、女性が結婚相手の男性に望む年収は「400万~600万円」程度だという。現在、男性の平均年収は500万円程度だから、平均程度を希望しているということだ。
「平均」を希望するというのは、それほど高望みではないと見ることもできるが、平均以下の2分の1は排除することになるわけで、男性にとってはシビアな条件だと見ることもできる。
結婚相手として高収入の男性を強く望む女性もある程度いて、医師などの高年収の男性だけを集めた結婚相談所もあるという。そういう場所で会費を多く払うのは女性だという。
実際、男性の年収と未婚率には相関係数があるようだ。
PRESIDENT Onlineの記事で、コラムニスト・独身研究家の荒川和久さんは、〈個人の年収が上がるごとに、男性の未婚率は下がり、女性の未婚率は上がっていきます〉と書いている。
つまり、〈「金を稼げない男と金を稼ぐ女は結婚できない」と言われます〉(婚活市場では“高望み”の部類だが…「年収500万円以上の未婚男性」が最も余っている皮肉な理由 2022年11月25日)。
内閣府の意識調査などに表れるのはいわば建前であり、真剣に結婚を考える段になると、身もふたもない本音が顔を出してくるのかもしれない。結婚相談所などの調査結果からは結婚に「経済」が深く関わっている現状が垣間見られるし、そこには男女差があるようだ。
女性も自分一人を食べさせることができれば、相手に経済力を求める必要はないだろう。そうはなっていない現状が窺える。そこには女性は働き続けることがいまだ難しいという労働環境の問題もあるだろうし、女性の意識の問題もあるだろう。
構成/砂田明子