月10万円以上+医療費、学費……終わらない送金
ミカとの結婚生活の中で、僕にとっての一番の問題は、フィリピンへの送金にまつわる問題だ。
ミカが日本に来た理由は、フィリピンの家族を経済的に支援するため。出会った時は、ミカは月6万円しか給料がなかったにもかかわらず、毎月その半分の3万円を送金していた。マネージャーとの契約を終えてフリーとなり、毎月何十万と稼げるようになると、送金額は増えていき、月に10万円以上送金するようになった。
結婚すれば少しは送金について考えてくれるのでは、と淡い期待を抱いたこともあったが、むしろ金額は増えていった。
「いつまでフィリピンに送金するの?」
「私が仕事してる間はお金送るよ。フィリピンの家族助けたいもん」
結婚したばかりの頃は、僕も定職に就いておらず、ミカの姉の家に居候し、ミカの収入に頼って生活していた。だから送金に対しても特に不満を言うことはできなかった。
だが、フィリピンの家族の生活費、病気をしたら医療費、学校が始まる時期になると学費に加え、急な出費もすべて日本から送らなければならない。この先いつまで送金が続くか不安になる。