多いときで月7本の撮影に参加

――そのスケベな顔があってこそ嫌がる女優の顔が生きる、と思ったのでしょうか(笑)。そこから何があって心変わりを?

ある日、撮影現場を見せてほしいと頼んだら、塚本監督から「現場は真剣勝負だし、スタッフと役者さん以外の人が入ってくると気が散るから」と断られたんです。
それまではセクシービデオ業界っていい加減なイメージがあったんですけど、「そんなに真剣につくっているのか」と興味がわいてきて、「どんな風にできるかわからないけどお願いします」と申し出ました。
最初に直接ビデオを買いに行ってから3年くらいは経っていたでしょうか。

――59歳で男優デビューというインパクトと、徳田さんの“スケベ顔”が業界に話題を呼びました。

写真/河合桃子
写真/河合桃子

FAプロの仕事をしていたときは撮影は月1本くらいだったんで、週末や、2泊の出張のところを3泊と会社や家族に嘘をついて撮影に参加してました。
ですが、そのうちFAプロを通して他メーカーさんから「徳田なにがしを使いたい」とお話をいただくようになりまして、一番多かった時期は月に7本は出てたんですなぁ。

――そんな生活をしてたら家族にバレそうですが。


私にはふたりの子どもがいて、下の娘が晩婚で40歳手前までウチにおったんです。その娘がある日、某メーカーから自宅のファックスに送られてきた台本を見てしまい、「どういうことですか!」と問い詰められました。
「エキストラだよ」と言って切り抜けましたが。