渡辺直美を見てファッションに目覚める
――ジェンダーフリーの要素を含め、奇抜なファッションで注目を集めているのせりんさん。いつからファッションに興味を持ち始めたんですか?
のせりん(以下、同) 中学生のときですね。芸人の渡辺直美さんのセンスを見て、かわいいのはもちろん、何かに縛られず自由に表現する感じに憧れたんです。
だから僕も当時から渡辺直美さんプロデュースの「PUNYUS」(プニュズ)ってブランドの枝豆イヤリングをつけたりして、他人と違うことをしたいっていうのはあったかもしれないですね。
――高校生になってファッションに変化は?
高校3年間は三軒茶屋のビアバーでバイトして、自分で稼いで好きなものを買えるようになったり、Instagramを始めてそれをきっかけにサロンのモデルをやるようになったのは大きいと思います。
それにヤンチャな子やアゲなギャルの多い高校に通ってたんですけど、洋服好きも多くて、ストリート系、ルード系、アメカジ系、韓国系、フォーマル系などいろんなファッションをする同級生がいて。
僕は自分のファッションというのがなかったから、そこから影響を受けて、自分の着る服にも取り入れていたんです。
――それがのせりんさんの“ジャンルレス”のルーツ。
そういえば聞こえはいいけど、単に飽き性だから同じジャンルの服を着続けられないんです。だからひとつのファッションを突き詰めてる人には逆に憧れます。
――“ジェンダーフリー”になったのも高校時代から?
高3くらいのときですね。高校にモデルをしている女の子の友達がふたりいて、家にも遊びに行ってたんです。そのときにキャミソールやスカートを借りて外を出ているうちに、「意外と着られるかも」と自信がついたんです。
もともと体が細いから女性モノのサイズが合ってるんですよね。
ただ、ワンピースやドレスなんかは着ないですよ。あくまで、“男が着てもカッコイイもの”、“かわいいよりイケてる”を意識します。