電動アシスト自転車が、手の届く範囲に!

──ホンダが、自転車業界にも進出したということで話題となっています。今回の「SmaChari(スマチャリ)」プロジェクトで、電動アシスト自転車が、学生にとっても優しい値段になるとか?

はい、さまざまな自転車を電動アシスト化、コネクテッド化するシステムを開発しました。

数年後には自転車に、カゴをつけたり、ギアを変えたりする感覚で、電動アシストユニットを選択できるような状態に持っていきたいと考えています。

ざっくり言いますと「SmaChari」は、自転車本体のことではなく、既製の自転車を電動アシスト化・コネクテッド化するシステムです。

プロジェクトリーダーの野村真成(なおき)さん
プロジェクトリーダーの野村真成(なおき)さん
すべての画像を見る

──システム? 電動アシストユニットは作っていないんですか?

はい、それは作っていません。といっても、SmaChariは、スマートフォンと連携できる特別なソフトウェアが必要となりますから、その仕様はホンダが作りました。

仕様の使用許諾を持つ自転車店やメーカーがSmaChariを採用した自転車や部品を作り上げます。このプロジェクトの第一段階として、自転車販売チェーン大手のワイズロードさんが、既存の軽量クロスバイクに電動アシストユニットを後付けしたものを、2023年9月に販売を開始する予定です。

この形を取ることで、限られたメーカーしか製造できなかった電動アシスト自転車を、販売店でも製造することが可能になり、よりユーザーの意見を反映させた商品開発ができるようになります。

目下、ママチャリタイプの電動アシスト自転車が目立っていますが、このプロジェクトの第二段階として、ワイズロードさんから、後付けのメリットを活かした多彩な電動アシスト自転車を販売する予定です。

こうなってくると、ユーザーにとって圧倒的に選択肢が増え、お好みのタイプのものを見つけることができるようになり、例えば、現在、30~50万円もするスポーツタイプの電動アシスト自転車が、もっと安く手に入れられるようになります。

さきほども話しましたが、現時点での最終目標は、自転車にカゴをつけたり、ギアを変えたりする感覚で、自転車店の判断のもと、持ち込んだ自転車に電動アシストユニットを付けられるようになればと考えています。

ワイズロードのSmaChari第1弾モデル「RAIL ACTIVE-e」「KhodaaBloom(コーダーブルーム)」の軽量クロスバイク「RAIL ACTIVE(レイルアクティブ)」をベースモデルとして採用。2023年9月に販売予定
ワイズロードのSmaChari第1弾モデル「RAIL ACTIVE-e」「KhodaaBloom(コーダーブルーム)」の軽量クロスバイク「RAIL ACTIVE(レイルアクティブ)」をベースモデルとして採用。2023年9月に販売予定