あと5年しかない! 相手、見つかるかな(笑)。
――初診では何をして、今後どんな計画で卵子凍結に至るのでしょうか。
初日は採血をして内診台に座り、視診や膣エコー検査をしてもらい、「何も異常はなさそうだね」と言われました。「次は生理が始まったタイミングで来てね」と言われたので予約をしてきました。その後、排卵誘発の注射を打って採卵して〜みたいな流れだったと思います。だからあと、5、6回はクリニックに通うのかな?
――費用はどのくらいかかると言われましたか?
まだお支払いはしてませんが、卵子凍結と保管費用で30万円ほどでした。
――ご自身の目標として、何歳くらいまでに子供がほしいなどはありますか?
やっぱり40歳くらいまでにはほしいです。あと5年しかない。相手、見つかるかな(笑)。
――どんなお相手がいいですか?
尽くしてくれる人がいいー! お金はあってもなくてもよくて、身分も関係ない。私は旅行や美味しい食事、ゴルフが好きだから、そのどれかの趣味が合う人だったり、それが共通してなくても、とにかくフィーリングが合う人がいいです。
――かつての夫、ブタさんは尽くしてはくれなかったのですか?
彼は尽くしてはくれたけど、価値観や感性の違いから意見を言っても、ものすごく頭の回転の速い人だったから結局は言いくるめられたりして、すれ違いやストレスを感じることが多くなってしまったんですね。結局は私には寄り添ってくれなかったのかなって。だから今度は対等な立場でお互いいろんな意見を言い合える人がいいですね。
――もう一度、結婚をしたいと思いますか?
再婚にはこだわってません。そういう形にはこだわってないけど「この人との子供がほしい」と思える相手と巡り合って、子供を授かれたら…とは思います。
――以前、ブログで「ブタさんから離婚後、半年は誰かと付き合ったりセックスもしないでとお願いされた」と書いてましたよね。そのお願いは今も守ってるんですか?
はいはい、そんなお願いありましたね。もちろん離婚後半年どころか今でも誰とも付き合ってもなければセックスもしてません(笑)。でもそれはブタさんとの約束を守るというよりも、フツーに毎日忙しく仕事しかしてないし、恋愛する時間もなければ、そんな人にも出会わないからですね(笑)。
取材当日、39度の熱を出しながらも電話取材に応じてくれたエンリケさん。
「実は昨日(4月26日)仕事の後に熱が出てしまったんですよ。コロナでもインフルでもなかったんですが、先生からは過労と言われました。ここのところ名古屋出勤だけでなく東京や地方のキャバクラ出張なども重なったので、ガタが出てしまいまいた」とのこと。くれぐれも体調には気をつけていただきたい。
最後に、産婦人科医で「ピルクリニック新宿」の宮本亜希子院長に、卵子凍結の手順を聞いた。
「卵子凍結にはまず血液検査、経膣エコー検査を行い、一度の採卵で複数の卵子を採るために内服薬や注射薬などの排卵誘発剤を用いて多くの卵子を成熟させます。この間に卵子の成熟度合いを見るために再び経膣エコー検査を行います。
卵子が成熟してきたら(点鼻薬や注射でLHサージを起こし、排卵する前に)経膣エコーで卵巣の中の卵胞に針を刺し採卵をします。
採卵した卵子は培養液に浸し、マイナス196℃で凍結し液体窒素タンクの中で保管します。生理周期に合わせて治療を開始し、採卵後の経過観察や卵子凍結の状態を確認するまで大体1ヶ月から1ヶ月半ほどかかります」
また、エンリケさんは「子供は欲しくても相手がいないという、この悩ましい状況。こういう思いの女性は世の中には多いんじゃないかなあ。ほんと、そんなみんなに“お互い、早くいい人に出会えるといいね”って言いたいです」とも話していた。
彼女の卵子凍結受診への一歩に、同じ思いを感じ取った女性もいるだろう。
国立社会保障人口問題研究所によると、日本の総人口は2056年に1億人を下回り、2070年には現在の約7割の8700万人に減少するという。
異次元の少子化対策が叫ばれている今、卵子凍結受診は大きく注目を集めている。
取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班