「おじさん叩き」が加速するカラクリ
なぜおじさん叩きは起こるのか?
「社会が不安定になると、不満のはけ口として何かを叩くというのは昔から繰り返されています。例えば、2000年代はニート、もっと最近では生活保護受給者がその対象になっていました。
働かずに親のすねをかじるとはなにごとだ!とか、税金で生きるなんて許せないない!といった批判が過熱し、目の敵のように攻撃する人たちがいましたね。一連の批判の対象が、今はおじさんになっているということではないでしょうか」
おじさんへのネガティブなイメージが広まった一因として、情報収集の仕方が劇的に変わってきていることが挙げられるという。
「今、特に若い世代ではツイッター、インスタグラム、ティックトックなどでの情報収集が主流となっています。短くてインパクトのある言葉、写真が繰り返し閲覧されます。
消臭剤のCMのような情報が次々に発信され、拡散するわけです。すると、おじさん、女子高生、高齢者といった属性によるイメージが知らず知らずのうちに刷り込まれていってしまいます」