北区への思いがブレたわけではありません
1時間以上に渡った集英社オンラインのインタビューのなかで、言葉を選びながらひとつひとつの質問に真摯に応える大沢さんの姿からかつてスーパーアイドルだった驕りなどを一切感じることはなかったし、何より本気度を感じていた。そのぶん、4月5日の夕方に行われた記者会見で出馬の取りやめを正式に発表したことには驚いた。
北区長選には大沢さん以外に現職で6選を目指す花川与惣太(よそうた)区長(87)ほか、3人の女性候補者が出馬表明をしていた。花川氏とそろって会見に臨んだ大沢さんは、花川氏と選挙協力することで合意し、辞退の理由についてはこう続けた。
「立候補を取りやめることは、重たい決断でした。ただ、政策実行をより確実なものにするためには、私の政策を評価していただいた花川区長をサポートすることが最適だと判断しました。私の北区への思いがブレたわけではありません。
(花川氏は全国の区市長で最高齢で多選への批判もあるが?)年齢はただの数字です。実際にお会いすると、とてつもなく元気。生涯現役という部分を貫いておられることは、同性としても人生の先輩としてもリスペクトしています。(花川氏が当選後は)私自身が広告塔となり、多くの観光客を北区に流入させられるよう尽力したいと思っています」
昨年12月にいち早く出馬表明し、地元での活動に積極的だっただけに突然の不出馬には、さまざまな臆測を呼んだ。会見は約20分で質疑応答なく終了。だが、大沢さんはその場に1時間以上残って集まった記者らの取材に最後まで対応していた。