堂安律という生き様と、夢への決意を伝えたい
――日本代表が次のW杯に向けて再始動するこのタイミングで、初書籍『俺しかいない』を発売されました。この書籍にはどんな思いが込められているのでしょうか?
堂安 堂安律という生き様と、これからも夢に向かって突き進み続ける俺の決意を伝えたくて、この本を出しました。そもそも成功者としてではなく、挑戦者として出す本なので、ここに成功体験は書かれていません。
正直、ファンやサポーターが見てくれているものと、自分が感じている現実にはギャップがあります。小さいころからエリートだったとか、なんの壁にもぶつからずにW杯で活躍したとか思われがちですけど、たくさん葛藤して悩み抜いてきたし、決して順風満帆の人生ではなかったです。
俺は生まれながらの天才なんかじゃないし、常に、誰かしら上の存在がいる環境に身を置いてきました。人一倍、悩むことが多いし、表には出さないけど、不安でビビることもある。心のなかではいつも弱い自分と葛藤しています。
でも、下を向いたことは、ただの一度もありません。どんな逆境でも、野心と反骨心を燃えたぎらせ、夢のために、自分を誰よりも信じて生きてきました。
堂安律というひとりの人間がどうやって人生を歩んできたのか――。
この本を読んでもらった人には、ありのままの俺を知ってもらいたいし、「堂安ってこんな人間なんだ」「そんなことを考えていたんだ」と感じてもらえたらうれしいです。すでに夢を見つけた人も、まだ夢を探している途中の人も、今を本気で生きている人ならば、きっと共感してもらえると信じています。