叔母が倒れ意識不明に…社長を継ぐと次々に不動産購入

一方の伯母は着付けや裏千家の茶道にも通じた粋人で社交的、ある種の押し出しの強さも持っていた。宮本容疑者が小学校時代を過ごしたミッションスクールの女子大の茶道部でも、熱心に指導にあたっていたという。宮本容疑者を舞妓ビジネスに誘い込んだのも、この叔母だった。
2018年には京都五花街のひとつである宮川町に鉄筋コンクリート造瓦葺き3階建ての宿泊施設まで新築し、甥を精力的にバックアップした。「弘庵」という屋号も叔母が考え、この敷かれたレールの上で宮本容疑者は舞妓ディナーや舞妓ツアーなどの事業をうまく転がし、生活ぶりもどんどん派手になっていった。

そして、疎遠だった父の死と同じころ、今度はこの大恩人たる叔母が突然倒れ、寝たきりになってしまう。そして宮本容疑者は2020年10月1日、叔母が継いでいた不動産会社の新しい代表取締役に就任したのだ。

〈京都女子大生タリウム殺人〉「オヤジ死んだわ…」逮捕された“舞妓”ビジネス社長、身内で続いた“謎の不幸”「叔母が意識不明になり社長業を継いで不動産売買が激しくなった…」_3
豪快にビールを飲む宮本容疑者(本人フェイスブックより)

「叔母が突然倒れた理由は判然としませんが、意識がない状態が続いたようです。そして宮本容疑者が代表権を握って以降、同社は積極的に不動産の売買や所有権移転をするようになった。浜野さんの殺害に使ったとみられるタリウムの入手経路とともに、一連の不動産物件の流れについても府警は把握して背景を調べています」(前出・社会部記者)

古都を舞台にしたおぞましい事件、全容解明が望まれる。

〈京都女子大生タリウム殺人〉「オヤジ死んだわ…」逮捕された“舞妓”ビジネス社長、身内で続いた“謎の不幸”「叔母が意識不明になり社長業を継いで不動産売買が激しくなった…」_4
京都の宮本容疑者の自宅(実家)。豪邸のなかでなにが起きていたのか…
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取材・文 集英社オンライン編集部ニュース班