仕事が一番の趣味になる
相続税調査で趣味を聞くと、「仕事が趣味だった」ということがよくありました。「お父さんは仕事人間だったから、趣味なんてなかったですよ」といわれることも多く、私のなかでは、「富裕層≒無趣味」というイメージが強いです。
億単位の資産を残して亡くなったわけですから、やはり仕事熱心な人が多かったのでしょう。もちろん、なかには趣味があるケースもありましたが、読書や庭いじりなど、あまりお金のかからないことが多かったという印象です。
世界の超富裕層の趣味・関心事については、調査会社ウェルス-Xが以下のランキングを発表しています。この調査では3000万米ドル( 42 億円=1ドル140円換算)以上の資産をもつ超富裕層がターゲットとなっています。
ランキングを見てみると、「ビジネス」が圧倒的1位です。2位以降に並ぶ項目も、富裕層のイメージと合っているのではないでしょうか。
世界の超富裕層の趣味・関心事
1位 ビジネス(56.9%)
2位 慈善活動、社会奉仕( 38.6%)
3位 スポーツ(33.0%)
4位 金融(28.3%)
5位 教育(17.8%)
6位 アウトドア(17.3%)
7位 話術、演説(15.2%)
私も感じることですが、仕事を楽しむことは、収入の増加につながります。そして、自分の仕事にお金を使うことが、より多くの収入をもたらすという好循環を生みます。
私が見てきた富裕層は質素な暮らしぶりではありますが、ビジネスに絡むことにはしっかりお金を使っています。
たとえば私が相続税調査をしたときに聞かれたのは「ゴルフが趣味だった」というものですが、限られたメンバーで社交を深める目的があったようです。
かつてはゴルフ会員権そのものに資産的な価値がありましたが、それ以上に、ゴルフから得られるビジネスへの好影響を見込んで投資をしていたのです。