くだらないことで捕まる人が
いなくなってほしい
――飲酒運転からの事故が実際に起きていることを考えると、酷い話ですね。どうすれば、本当に悪い人だけを検挙する警察組織になっていくと思いますか?
やっぱり実績制度というものがよくないと思います。検挙数で評価されてしまう実績制度だと、働いている警察官はどうしても「犯罪者が必要」という、本来あるまじき感覚になってしまうので。
実績制度をなくせば、警察官自身も「裁かれるべき犯罪の検挙をしたい」という考え方になっていくのではないかなと。職質や検挙は、治安維持の上で必要不可欠ではあるので、いい方向に変わっていってほしいです。
――警察官時代と今を比べると、精神状態の違いはありますか?
今の方がめちゃくちゃ気持ちが楽です。やっぱり警察官の時は、行動も倫理観も縛り付けられていましたから。警察官だったことに後悔はないですが、辞めてよかったなと思います。
今こうして、警察の真実を伝えられていることが嬉しいですし、多くの人にこの問題について知ってもらいたいです。なによりも、くだらないことで捕まる人がいなくなってほしいですね。
取材・文/佐藤麻水
撮影/浅井裕也