第4位:『キラーソファ』(2018年)
家具だって負けてはいない。『キラーソファ』(2018年)はその名の通り殺人ソファーが暴れ回る作品。
ソファーがどうやって人を殺すのかというと、体当たりや、アイロンを用いての殴打といった、極めて原始的かつ物理的なやり口によるもの。〝家具〟というアイデアを活かし切れているとは言い難いものの、内蔵スプリングを使った刺突や高所移動といったユニークさがないわけではない。
ヒロインはおよそ不自然なまでに異性から言い寄られるという特異体質の持ち主、フランチェスカ。この度彼女が注文したソファーには、なんと悪霊が仕込まれていた。自我を持つ家具〝キラーソファ〟は、フランチェスカの自宅を拠点に暴走を開始。多くの人々を死に誘う。
事態解決に向けて奔走するフランチェスカ。が、実はこのキラーソファ、魔性の女フランチェスカの特異体質と、思わぬ形で関わっていたのだった──というオカルト・ホラー映画。意外にもおふざけの類いは少なく、作風はシリアス寄り。淡々とした話運びと、ラストにおいてのちょっとしたサプライズが特徴か。
作りはやや安っぽいとはいえ、その内容は思いの外まっとうに恐ろしい。