政倫審出席をめぐり二転三転

2月29日、3月1日に開催された政倫審には出席していなかった下村氏が、出席の意向を明らかにしたのは、翌週の4日。政倫審では西村康稔前経産相が、2022年7月の安倍晋三元首相死去後、下村氏も含めた幹部で集まり、キックバックを求める議員への対応を協議したことを明らかにしていた。

そのため、下村氏も裏金をめぐる一連の経緯について知っている可能性があるとして、野党からは下村氏の政倫審出席を求める声が高まっていた。

動向が注目される下村元文科相(本人Facebookより)
動向が注目される下村元文科相(本人Facebookより)
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「下村氏は4日に『機会があれば説明したい。党に判断を任せる』と記者団に述べました。地元からも『逃げている』と見られるのを嫌がっているうえ、『自分は政倫審に出席した塩谷氏らと同じ幹部だ』との自負もあり、政倫審に出席したがっているのです。

ただ、下村氏の出席を許すと他の議員まで政倫審出席を再び求められかねないため、党幹部は下村氏の出席は止めたい。そのため森山裕総務会長が『党として出席を要請することは、政倫審の規定上なじまない』と発言するなど下村氏にボールを押し付け、下村氏が政倫審に出席するかどうかは宙ぶらりんになってしまいました。

下村氏は6日に自身の政倫審出席について記者会見を開くとマスコミ各社に周知もしましたが、それから半日も経たないうちに『別の用事が入った』と急遽中止に。

6日のうちに政倫審出席見送りの意向が報じられました。確かにいったんは出席見送りの方向に傾いたのですが、それを突然報じられたことに怒り、7日には記者団に『出る意思はある』と語るなど、混乱ぶりが目立っています」(全国紙政治部記者)

こうした混乱をみて野党も揺さぶりをかけ、野党側は下村氏に政倫審への出欠を8日までに明らかにするよう、求めている。