「乳首切除」で話題のギタリストMiA。手術の理由は尊敬するGACKTからの教え「一番大事なものを捨てないと一流になれない」「GACKTさんは白米を、俺は乳首を捨てた」
15歳でサポートメンバーとしてメジャーデビューし、最後に在籍したバンド「MEJIBRAY(メジブレイ)」が活動休止した2017年末以降、さまざまな一流アーティストのサポートギターを務めるMiA(みゃあ)こと、阿津翔也さん(31歳)。そんな彼が8月8日に乳首を切除したことを報告。いったいなぜ?真相を聞いた。
現在は1回目の手術のダウンタイム中
「男に乳首いらんやろ。
ってずっと思ってたから切除した。断捨離。」
8月8日、MiAはそんな言葉とともにX(旧Twitter)に、両乳首に保護テープのようなものを貼った状態の写真を投稿。
これには仕事でかかわりのあるGACKTも「MiAも思い切ったことをやる。スゲェわ。」とX内で反応。しかし、いらないと思っていたとはいえ、なかなかできる決断ではない。その真意について本人に直撃した。
男に乳首いらんやろ。
— ⚜MiA⚜ (@MiA_guitar_0917) August 8, 2023
ってずっと思ってたから切除した。断捨離。
乳首にはマイクロチップを埋め込む。
乳首もギターに埋め込むか。
これが本当のニップレス。 pic.twitter.com/ChO2UIeSqF
――乳首切除の報告ポスト(ツイート)は2万以上のいいねがつき、複数のネットメディアも取り上げられました。どのような反応が多かった?
MiA(以下、同) 賛否両論でした。「すごい、画期的!」「たしかにないほうが美しい」といった肯定的な意見から「乳首がないなんて気持ち悪い」なんて反応まで、さまざまでしたね。
――実際にいま、乳首は完全にない状態なんですか?
一度では除去できないそうで、今は乳輪を1センチくらい切り取って乳首だけがあるという、1回目の手術後のダウンタイム中です。これから2回目、3回目と手術して完全に除去します。
――患部を見せていただくことは可能でしょうか……?
まだ完成系じゃないのでお見せできません。今後、乳首をどこまで切除するか、経過と見映えを確認しながら手術を継続していこうと思うので。
術後は乳首があった位置にマイクロチップかタトゥーを入れるなどして仕上げようと思っています。

インタビューに応じるMiA
――乳首を取ってくれるクリニックがあることにも驚きです。どんなクリニックで施術を?
僕が行ったのは“乳頭縮小術”という手術で、一般の女性も美容外科などで受けている手術です。
人より乳首が大きいことがコンプレックスだったり、授乳を経て大きくなってしまった女性が乳輪を小さくするための手術ですね。
「GACKTさんは白米、俺は乳首を捨てた」
――Xでは乳首切除の理由について、「ギター演奏してるときに擦れると集中力減るから本当に心底邪魔だった」「躰にフィットした服を着た時に乳首も浮かなくなる」と語っていました。これは本音?
実は昔からの女友達が乳がんで乳首を取らなければいけなくなり、めちゃくちゃ落ち込んでいたんです。
僕は彼女をなんとか元気づけたくて「じゃぁ俺も取るわ。別に乳首なんて必要ないじゃん」って流れで言ったんですよ。
そしたら「じゃぁ取れよ!」とブチギレられて、まぁ、約束は守ろうかなという感じでとることにしました。

――ええ⁉ 勢いで一世一代の決断を……⁉
とはいえ、ギターを弾いてるときにストラップが擦れる感じは、まあ、邪魔は邪魔だな、みたいな感覚はありましたよ。
ライブ中はもちろん集中してるから気にならないですけど、練習中やリハ中は乳首が擦れて一瞬だけ集中力を削がれたり。
乳首の感度が高い人が100だとしたら、僕は1万くらい。それくらい、乳首は開発してきましたから(笑)。
――ひとつ楽しみがなくなっちゃいましたね。
僕が尊敬するGACKTさんは「仕事をがんばるときに一番大切なものを捨てろ」ってよく言ってます。それでGACKTさんは白米を食べることをやめたらしいんです。
それくらいの気概がないと一流にはなれませんから。GACKTさんは白米を、俺は愛する乳首を捨てたというわけです。
身体改造はTPOをわきまえて…
――今回は乳首を切除しましたが、他にも体の改造予定は?
実はすでにスプリットタンという舌を縦に割く施術をする予定があります。あとは耳を尖らせるエルフ耳も10月の初旬に手術が決まっています。
日本のギタリストでスプリットタンをやってる人はいないのでおもしろいかなって。ライブ中に舌を出したら映えそうじゃないですか。

――すべてはステージの演出のため。
そうですね。八重歯も削ってジルコニアという人工ダイヤをつけてますが、これも映えを意識してます。
今回の乳首切除のときも、いろんなニプレスの種類をつけて楽しむのも、ひとつのファッションだなって思いました。
――そういった体へ改造を施すうえで、ご自身の中で何かルールはありますか?
ひとつだけ守ってるのは、ふだんは隠せること。
額にもタトゥーが入っていますが、前髪で隠せるし、チン●ンの根元に入れたタトゥーもふだんは見えません。もちろん乳首も見えないし。舌や耳も隠せますしね。やっぱり、TPOはわきまえられるように、というのは大事にしてますね。

「患部は見せられない」と話すMiA。現在、乳首には猫のニプレスを貼っている
常識的な一面も垣間見せたMiA。
後編では意外な家庭環境と知られざる生い立ちから、ギターに目覚めるまでの半生を聞いた。
取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/髙橋定敬