佳子さまがお出ましになると、まずそのファッションに注目が集まる。
たとえば、6月3日、佳子さまが代々木公園で開催されたベトナムフェスティバルの開会式に出席されたときのことだ。
佳子さまは季節の花であるアジサイを思わせる紫がかった総レースのワンピースをまとって登場された。左右に丁寧にお辞儀をされたのち、ゆっくり着席され、約一時間にわたってベトナム人や日本人のパフォーマンスや楽器の演奏に拍手を送られていた。
「今年は日本とベトナムが外交関係を結んで50周年の節目の年です。40周年のときは秋篠宮ご夫妻が出席されています。今回も秋篠宮ご夫妻に主催者側から、ご出席の願い出があったようですが、ご夫妻は同日、全国『みどりの愛護』の集いにご出席されるため、2日から福岡県北九州市にお成りでした。佳子さまはいわば、ピンチヒッターのような形でした。佳子さまが登場されると、その場がパッと明るくなりました」(皇室担当記者)
〈初夏の佳子さまの決意〉かつてのパステルカラーからビビッドなブルーやワインレッドへ。お召し物の変化に見るご公務への新たな思い
ここ最近、秋篠宮家の次女・佳子さまのご活躍は目覚ましい。2018年には高円宮家の三女・絢子さま(現在、守谷絢子さん)、2021年には姉の眞子さま(現在、小室眞子さん)がご結婚で皇室を離れ、現在皇室にいらっしゃる皇族方は天皇陛下を含めて17名。その中には退位を機に公務から退かれた上皇ご夫妻や、ご高齢の皇族方もいらっしゃる。加えて独身の女性皇族は結婚したら皇籍を離れられることになる。皇室のご活動の先細りが心配されて久しいが、最近の佳子さまはそんな深刻な状況を忘れさせてくれるかのようだ。
「佳子さまが登場されると、その場がパッと明るくなりました」

児童出版の贈賞式に出席された佳子さま(共同通信社)
姉の眞子さんが結婚する前、佳子さまはピンクなどのパステル系のスーツをお召しになることが比較的多かった。ところが、ここのところ、ブルーやレッドなど、ビビッドな色のスーツやドレスをお召しになる機会が増えてきている。
5月24日、宮城県仙台市で行われた「全国都市緑化祭」の式典では、潔い真っ白なスーツをお召しになり、周囲の木々の緑のなかで、佳子さまの存在感は際立っていた。
「全国都市緑化祭は、もともとは秋篠宮ご夫妻が出席しておられたのですが、上皇さまの退位を機に長女の眞子さんに引き継がれ、そして佳子さまに引き継がれた公務です」(前出・皇室担当記者)
また、6月6日には、都内で行われた優れた児童出版の贈賞式「第70回産経児童出版文化賞」に出席され、お言葉を述べられた。ここでは、ビビッドな青いノーカラーのジャケットに白地に青いドット柄のワンピースをお召しになっていた。
「この贈賞式は代替わりに伴って、紀子さまから佳子さまに引き継がれました。佳子さまは“多様な本に接する経験は、大切な宝物になる”などと、いままでよりもワントーン落とした声で、ゆっくりとお言葉を述べられました。4000点余りのなかから入選した10点について、ご自身の体験を交えるなどして感想を述べられました。事前の準備も万全だったということでしょう」(宮内庁関係者)
へそ出しルック、ヒョウ柄パンプス…
学生時代は公私のギャップ”が激しかったが
佳子さまといえば、学生時代、美腹筋がわかるへそ出しルックでダンスをされたり、アメリカンイーグルのタンクトップやピタピタニットのワンピース、ヒョウ柄のパンプスなど、私服はカジュアルでエッジィなお洋服を選ばれることもあったのだが、公務のときは上下同色のスーツをお召しになって、“ザ・女性皇族”を演出されるなど、“公私”のギャップが激しかった。
その一方で、いとこである天皇皇后両陛下の長女、愛子さまとは幼いときから仲良しで、愛子さまのよき相談相手といわれて久しい。

2022年12月3日、学習院大学に向かわれた愛子さま(読者提供)
昨年11月5日のことだ。佳子さまは、皇居内の宮内庁楽部で開かれた秋季雅楽演奏会を愛子さまと一緒に鑑賞された。愛子さまがコロナ禍以降、皇居内とはいえ、御所から外出されるのはとても珍しく、赤いスーツ姿の佳子さまと薄いピンクのセットアップをお召しの愛子さまが並ぶお姿は大いに話題になった。
「愛子さまは成年皇族になられたばかりで、まだまだ皇族の“初心者”です。佳子さまは“ベテラン”女性皇族らしく愛子さまをうまくリードされて、お辞儀のタイミングや方向など、さりげなく示されているように見えました。お二人はまるで紅白の梅のようだと評判で、事前にお召し物の打ち合わせをされていたんだと思います」(前出・皇室担当記者)
眞子さんが結婚してニューヨークに行ってから、佳子さまは髪型もボブに変え、歩き方もお辞儀もゆっくりゆったりされるようになった。
「眞子さんが結婚される前、母親の紀子さまは公務に臨まれる眞子さんと佳子さまの髪型から服装まで細かくチェックし、ご指導されていたようです。特に手話関連の公務の際は、濃い色のほうが手話が見えやすいという理由から、紀子さまはネイビーのスーツをお召しで、佳子さまもそれにならわれていました。でも、昨年の手話パフォーマンス甲子園では初めて真っ赤なワンピースをお召しになりました。どんどん“ご自分らしさ”を出し始めたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

2019年9月オーストリア、ハンガリーに訪問された際の佳子さま(共同通信社)
2019年9月、佳子さまが25歳のとき、初めての海外訪問でオーストリア、ハンガリーを訪問された際はクルクルの巻き髪で、質問に対しては「(昼食会の料理を)おいしくいただきました」など、高めのトーンでワンセンテンスで答え、あとはスマイルで押していた。
そんな佳子さまも、もう28歳。冒頭のベトナムフェスティバルでは、日本人のダンスチームが躍る曲のヒップホップのビートにあわせ、かすかに首でリズムを刻んでいた佳子さま。ダンスに親しんでいたご自身の思い出と重なる部分があったのだろうか。
公務を担う皇族の数の減少と、眞子さんの皇籍離脱にともなって引き継がれた公務に加え、ご自身独自の公務もある。
初夏の佳子さまのお召し物から、そうした変化に向けての新たな決意と思い入れを感じた人も多いのではないだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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