段ボールいっぱいのお土産…
枝野氏の“お気に入り記者”だった大築氏
そこで白羽の矢が立ったのが、大築氏だった。
大築氏は北海道小樽市出身の39歳。フジテレビの政治部記者を経て、2021年の衆院選で地元の北海道4区から出馬。小選挙区では惜しくも敗れたものの、比例復活を果たした。
出馬のきっかけは、北海道4区を地盤としていた本多平直衆院議員(当時)が性交同意年齢をめぐる党内の議論で「50代の私と14歳の子が、恋愛したうえでの同意があった場合に罰せられるのはおかしい」と発言したことだった。
この発言が報じられ、世間の批判が集まると、枝野幸男代表(当時)が本多氏に辞職を迫った。本多氏は議員を辞め、次の衆院選の出馬も断念した。
立憲の若手議員が振り返る。
「本多氏の発言は例が不適切だったとはいえ、非公開の会議でのもの。辞職までさせるほどの不祥事ではなかったという声は、いまだに党内にくすぶっている。紅葉ちゃんが出馬するというニュースを見て、枝野さんが紅葉ちゃんを衆院選に出したかっただけだったんだな、と思った」
この議員が合点がいったのは、大築氏が枝野氏の「お気に入り記者」として、永田町でよく知られていたからだ。
「当時の枝野代表の記者会見で各社の記者は立憲の政策や支持率低迷、野党間の選挙協力などについて質問していましたが、紅葉さんは枝野さんがファンを公言する演歌歌手・丘みどりさんの結婚についてコメントを求めたり、枝野さんが髪型を変えたときにイメチェンの理由を尋ねたりしていましたね。
小樽に帰省した後には、段ボールいっぱいのお土産を枝野さんの事務所に差し入れていました」(全国紙政治部記者)