「第2のコザ騒動」から1年…その余波で地元組員が逮捕
投石によって無残に破壊された警察車両、投げつけられた卵やペンキで汚された看板……そして、ジュラルミンの盾を構えた完全装備の機動隊員の姿が事態の深刻さを物語っていた――。
2022年1月28日未明、沖縄市山里の沖縄署に数百人の若者が集まり、庁舎を襲撃した。
発端は、当時17歳だった男子高校生が沖縄市宮里をバイクで走行中、制止を求めた男性警察官が持っていた警棒に接触し、男子高校生は、右目眼球が破裂する大けがを負った事件だ。かつて「コザ」と呼ばれた地域では、沖縄の日本復帰前の1970年12月、米軍に怒りをぶつける民衆蜂起「コザ騒動」が発生した。半世紀あまりを経て再び起きた大衆による国家権力への反抗は、「第2のコザ騒動」とも呼ばれ、世間に衝撃を与えた。
あれからまもなく1年。“事件”はその後、どのような経過を辿ったのか。混乱に包まれた現場の「いま」をリポートする。