行動を変えて、新しい人やことに出会う

でもひとつ、方法があります。
それは行動を変えること。そして何か新しい人や新しいことに出会うこと。

テレビを消して、少しおしゃれして、外に出かけていきましょうよ。
出かけていけば、何かに巡り合います。近所を散歩するだけでもいい毎日歩いていれば、やがて顔見知りができます。「おはようございます」「いいお天気ですね」さりげない挨拶をし合う人も生まれるかもしれません。

私にも、犬の散歩で、挨拶から始まり、言葉を交わすようになった人がいるんです。
その人は会社員で、週末には魚釣りに行くんですって。
たまには「あとで持っていきますよ」と、獲れたての魚も届けてくださるんです。
その好意がうれしいでしょう。こういう縁もいいものですよ。

塀越しに見える桜が咲いた、公園のツツジがつぼみをつけた……今まで見過ごしていた四季の変化に心が動き、自分のベランダや庭先に花を植えたいと思ったりするかもしれません。

習いごとをするのも、おすすめです。身体を動かすのが好きなら、ジムやヨガの体験レッスンを、書道、歌、絵画、俳句などは、カルチャーセンターや公民館にもさまざまな講座があるはず。
パート勤めもいいと思います。年をとって働くなんて外聞が悪いと躊躇する人もいるけれど、新しい経験ができるうえにお金までもらえるのだから、一石二鳥。

それでなんやかんや言う人は、友だちでも仲間でもない、そんな人の目を気にするなんてばかげています。
「健康に役立てる」「友人を作る」「生きがいを見つける」
自分なりのこうした意義や目標を掲げると、新しいことに挑戦しやすいんじゃないかな。

76歳。今日も良日 年をとるほど楽しくなる70代の心得帖(アスコム)
中尾ミエ
中尾ミエ、76歳。「いつか」とか「そのうち」なんて言っていられない。 ましてや、我々は高齢者。今でしょう。挑戦を始めるのは。_1
2022年10月26日
1,540円
212ページ
ISBN:978-4-7762-1230
16歳で鮮烈なデビューを飾って以来、60年。
御年76歳となった中尾ミエさんが綴る書下ろしエッセイです。
ミエさんの生き方には、つねに “やりたいこと”“楽しいこと”に向かって真っすぐに進んでいく力強さがあります。
「いつか」ではなく、「いま」動き出すこと。
挑戦を恐れないこと。
人に会いにいくこと。
でも、ひとりを楽しむ時間も大切に。
それによって、いくつになってもワクワクし、人生を楽しむことができる。
そんなミエさんのメッセージを同年代の方、まだ若い方、あるいは80代、90代の人生の先輩となる方々にお届けいたします。
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