12歳のとき、戦災孤児役でデビュー

太平洋戦争終戦から77年。戦争を知らない世代が増えつつある中、メディアで積極的に自身の体験について語るのが俳優・タレントの毒蝮三太夫さんだ。

1948年、舞台『鐘の鳴る丘』の戦災孤児役でデビュー。『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の隊員役で俳優として知名度を高めた後、ラジオパーソナリティとしても人気に。1969年に始まった『毒蝮三太夫のミュージックプレゼント』(TBSラジオ)では、町の人々とトークする中継で「ジジイ、ババア」と容赦ない舌鋒が評判となり、「中高年のアイドル」として今なお人気を博している。

86歳となった今も、ポッドキャストやYouTubeなどでも積極的に活動の幅を広げながら、レギュラー放送が続く『ミュージックプレゼント』で中継の現場に立ち続け、地域で出会う高齢者に戦争体験を聞く場面も多い。

毒蝮さんは、9歳のときに東京大空襲を経験。2020年に『たぬきババアとゴリおやじ 俺とおやじとおふくろの昭和物語』(学研プラス)という、戦争体験も含めた自伝を上梓した。

聞く、話す。当事者として、両面から戦争を伝える毒蝮さんに、“今伝えたいこと”を聞いていく。

「雨あられのごとく焼夷弾を落としたんだ」毒蝮三太夫が語り続ける9歳の戦争体験_1
毒蝮三太夫さん