韓国の俳優たちから感じた生々しい刺激
──韓国のチームからはどんな影響を受けましたか?
柳楽 昨日の夜はブルーカーペットが終わって、そのままマリーナ・ベイ・サンズにあるものすごい豪華なナイトクラブ、マーキーシンガポールに行きました。観覧車があったり、『スカーフェイス』(1983)のアル・パチーノがいそうな雰囲気で(笑)。
そこで行われたプロデューサーやスタッフが交流するカクテルパーティで、チョン・ヘイン(『コネクト』)さんたちを目の当たりにし、僕ももっとがんばって“スーパー・ムービースター”になりたいと思いました。
こういうことを日本で感じられる機会は少なくて。世界の第一線で活躍しているメンバーたちから受けるエネルギーというのは、ちょっと生々しいですけど、すごいなと感じましたし、改めて俳優として世界レベルになりたいなと思いました。
韓国のメンバーもまた感じることはあったのではないでしょうか。そんなふうにお互いに影響を与え合えるということが、すごく健康的だなと思います。
──柳楽さんは日本で取材させていただいた際に、『ドライブ・マイ・カー』の山本晃久プロデューサーのファンで、撮影中は話す機会があまりなかったので、このシンガポールで色々お話ししたいと言っていました。山本プロデューサーに先ほど遭遇した際に少し伺ったのですが、既にたくさんお話しをされたそうですね。
柳楽 はい、もう本当にこのシンガポールの滞在が楽しいです(笑)。僕は『ドライブ・マイ・カー』という映画が本当に純粋に大好きで、楽しかったんですね。いい映画を見ることができたときって、ものすごく快感があるじゃないですか。是枝(裕和)作品も好きでよく見るのですが、自分の中でそういう“好きのどストライク”の映画を手がけた人たちと、こんなふうにいいタイミングで出会えるというのはスーパーラッキーだなと。
山本さんには、アカデミー賞の授賞式で会ったスターとの写真を見せてもらったり、著名なプロデューサーさんとお会いしたときのエピソードなどを教えていただきました。アル・パチーノと一緒に写っている写真もあるんですよ! 僕はやっぱり俳優が大好きなので、かなりテンションがあがりました。今日の夜は一緒に飲む予定なので、それも本当に楽しみです。