あのキャラクターの「辛すぎる変貌」
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※以下、『MoM』の序盤のネタバレを含みます。未鑑賞の方は十分に注意してください。
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2022年5月に公開された映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(以下、MoM)。ここでいよいよ「マルチバース」がタイトルにも入るようになった。フェーズ4以降が「マルチバース・サーガ」と呼ばれる由縁でもある。
フェーズ4の山場の一つである『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で、基準世界をマルチバースへと接続してしまった「ドクター・ストレンジ」こと天才外科医スティーヴン・ストレンジ。そんなストレンジの前に、マルチバースを物理的に移動できる能力を持つアメリカ・チャベスが現れる。ちなみに、アメリカは『ホークアイ』のケイト同様、原作ではヤング・アベンジャーズの一員だ。
ドラマシリーズ『ロキ』のように、『MoM』でも複数のストレンジが登場。死んでしまったストレンジも、悪に染まったストレンジもいる。
MCU基準世界にさまざまなマルチバースのキャラクターが入り乱れる展開はフェーズ4では珍しくなくなったが、最大の特徴は、長年アベンジャーズの一員として活躍してきたスカーレット・ウィッチ=ワンダが、序盤から本作のメインヴィランとして立ちはだかるという点だろう。
フェーズ4の1作目であるドラマシリーズ『ワンダ・ヴィジョン』に登場した闇の魔術書「ダークホールド」の力に魅了され、堕落。最凶の魔術師として、残虐な行いも躊躇しない。
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※以下、『MoM』の重要なネタバレを含みます。未鑑賞の方は十分に注意してください。
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やはりマルチバースという自由度からか、スパイダーマン同様、これまで配給会社が違ったことなどからMCUに合流できなかったX-MENの主要キャラクターも登場。しかし、ワンダにより悲惨な最期を遂げるなど、これまでマーベル作品やMCUを観てきた者にとっては胸の痛い展開も多い。
ワンダに軒並み倒されていくことを除けば、MCU基準世界に既出、あるいは今後登場予定のキャラクターが顔見せをしてくれることはポジティブでもある。なお、倒されたのがマルチバースのキャラクターか、MCU基準世界のキャラクターなのかは、今後も含めて気をつけて観る必要が出てきたとも言える。
なお、ワンダの変貌は、家族や恋人の死など、辛すぎる出来事が続いたあまり、失った幸せを、その強大な力で取り戻そうとしたために起きたことだというのは、忘れてはならないだろう。