ハリウッド・スターの真実のラブストーリー
ハリウッド・スターといえば、恋愛お盛んなイメージが強い。役作りが高じて映画で共演した役者とプライベートでも恋に落ちたり、次々に恋人を変えたり。
エリザベス・テイラー(8回結婚&離婚)やザザ・ガボール(9回結婚・7回離婚。1回の結婚は無効に)、そしてミッキー・ルーニー(8回結婚・7回離婚)のように、何度も結婚&離婚を繰り返した恋多きスターもいる。
わがままというか、自分の欲望に忠実というか……。自分が考える理想の夫婦像を完成させるために何度も祭壇の前に立つのだろう。
婚姻生活が5年続けば「長い」と言われ、10年だと「ほぼ永遠」と評されるハリウッドとはいえ、愛の誓いを守り続ける、結婚20年以上のおしどり夫婦も少なくない。彼らのラブストーリーは<真実の愛>の存在を信じさせてくれるようだ。
【44年】メリル・ストリープ&ドン・ガマー(彫刻家)
まずは、3度のアカデミー賞に輝いた名女優メリルと彫刻家の夫。
新人女優だったメリルは、舞台で共演した俳優ジョン・カザールと恋に落ち、結婚を考えていた矢先に彼が末期の肺がんと診断された過去が。病院でジョンが息を引き取るのを看取ったメリルは、傷心を癒すためにニューヨークを離れるが、戻ってきたときに待っていたのが、ジョンと住んでいたアパートからの退去通知だった。
メリルの荷造りを手伝う兄ハリーが助っ人に連れてきたのが、友人で彫刻家のドン・ガマー。海外に滞在することが決まっていた彼は、不在の間、自分のソーホーのロフトに滞在してはとメリルに提案。ドンが海外にいる間、2人は手紙で連絡を取り合い、気持ちを通じ合わせていったという。
当時メリルはまだ新しい恋に飛び込む心の準備ができていなかったが、『クレイマー、クレイマー』(1979)撮影中にドンが帰国。そのままロフトで同棲を始め、6か月後にはメリルの両親宅で結婚をした。メリルの母親は交際期間が短いことを心配したというが、4人の子どもに恵まれた2人は、結婚44年目を迎えている。