携帯電話のアンテナが光った90年代
メロ 平成は携帯電話もすごく進化しました。
みりちゃむ パカパカは見たことある! おかんのやつを麦茶の中に落として超怒られた(笑)。この家電(いえでん)の子機みたいなやつは昭和の?
――一応これも平成です。ポケベルは“平成っぽい”ですか?
みりちゃむ はい。おかんが高校時代にめっちゃ使ってたって話を聞いてたから(笑)。
メロ ポケベルの全盛期が96~97年ごろ。その後、PHSが普及し、すぐに携帯電話の時代になったんですが、その先陣を切ったのが子機っぽいといったストレートの端末。で、そのアンテナを光らせることができるのがコレ。
みりちゃむ アンテナを光らせる? 全然意味わかんない!
メロ 当時はスマホに個性を出すにはストラップをつけるか、アンテナを光らせるのが手っ取り早かった。ただ、パカパカ携帯になってしばらくしてアンテナが伸ばせなくなり、その後なくなったことで、このカルチャーも消滅。ちなみに、光るアンテナ登場当初は希望小売価格9800円!
みりちゃむ 高っ! こんなものに1万円を払うなんて、昔の人はお金持ちだったんだなぁ。
メロ 今持ってたらイケてると思いませんか?
みりちゃむ いや、いらないでしょ(笑)。
――みりちゃむさんは初めて持った携帯がスマホ?
みりちゃむ はい。iPhone6だったかな。小学生でiPodが流行ってた気がする。
メロ 我々も年を取るわけだ……。
――ここまでたくさんの今はなき平成テクノロジーを解説してもらいましたが、令和でもイケてるアイテムはありましたか?
みりちゃむ イケてるやつは今でもちゃんと生き残ってますよね。「写ルンです」とか。
メロ じゃあ90年代に青春をすごしてみたいと思った?
みりちゃむ ううん、不便でしょうがないからイヤだ(笑)。
メロ ただ、いろいろユルイですよ。
みりちゃむ それはマジでズルイ! 炎上なんて概念がないのは超うらやましい(笑)。
――やっぱり今の若者は、炎上の恐怖に常におびえてるんですね(笑)。
取材・文/武松佑季 撮影/下城英悟