両親に撮影を見られた

――積極的に参加されていたんですね。飛行機が飛び立つだけのカットから写真集が始まるのが不思議だったんですけど、それも何か意味が?

福岡空港での写真なんですけど、上京するまで仕事のたびに母が送り迎えしてくれたんです。思い出の場所でもあるし、写真集自体が幻想的な風景も多くて夢の中にいるような感覚になるので、その入口として飛行機が飛び立つカットにしています。最後も飛行機で終わっているので、そこで現実に引き戻されるイメージですね。

ちなみにこの日も空港まで両親が送ってくれて、初めて両親に撮影を見られました。こっちも恥ずかしいし、あっちも不思議な気持ちだったと思います(笑)。

【未公開カットあり】グラビア再開の高田里穂。「すっぴんや手ブラも含めて、露出カットは自己の“解放”。イメージをぶっ壊していきたい」_3

――たしかにモノクロのカットや、幼い頃の写真、すっぴんといろいろな高田さんの姿が収められていて、すごく引き込まれました。

モノクロカットは撮りたいと思ったから入れてもらいました。子供の時の写真は、見せる機会ってなかなか無いので、出すならここだなと。すっぴんも、素の自分を見せるって意味でもやった方がいいなと思ってお願いして。

――表紙もですが、手ブラカットもあってその露出ぶりににも驚きました。

当初ここまでやろうとは思ってなかったんです。たまたま選んだ写真が露出してるなって感覚です。選んだ基準は美しさや開放感などで、他の写真と変わらないんですよ。ただ、12歳から仕事を始めて、本当の自分を見せちゃいけないんじゃないかとか、作られた“高田里穂像”みたいなイメージを感じながら仕事をずっとしていて……。正直、本当の自分がどれだか分からなっている部分もあって、そうじゃない「本当の自分らしさとは?」というモヤモヤがあったんです。

【未公開カットあり】グラビア再開の高田里穂。「すっぴんや手ブラも含めて、露出カットは自己の“解放”。イメージをぶっ壊していきたい」_4

――自己が確立する前から、他人に評価される仕事をしているわけですから当然ですよね。

だから写真集を出すってなった時に、写真集の中ではカッコつけたくないな、キレイな自分だけを写しても仕方ないなと考えていました。すっぴんとか雨で顔がグチャってなっている写真があるのも、作られた自分じゃない自分を見せたかったんです。これまでにない露出した写真も解放という意味を含めて、あってもいいなと思えたんです。

――この写真集が「20代ラストの水着グラビア」ということですが、グラビア復帰や写真集が、自分自身の変わるきっかけになったんでしょうか?

そうですね、自分の「ありのまま」を見せられて変化が楽しくなってきました。昨日の自分じゃこれは許容できなかったなというのを毎日更新してます。今はなんでもいいよって思っちゃう(笑)。これが自分だって。
これからまた本業のお芝居の熱量をあげていくつもりなので、色んな役をやったり、これまでの高田里穂のイメージをぶっ壊す作業をやっていきたいです。

【未公開カットあり】グラビア再開の高田里穂。「すっぴんや手ブラも含めて、露出カットは自己の“解放”。イメージをぶっ壊していきたい」_5

――最後に改めて写真集やグラビアへの思いをお願いします。

これまで皆の知らない私を見せられたし、やりたいことをたくさんやらせていただけて、本当にうれしいです。今までの高田里穂という人間のひとつの締めくくりになったと思います。昨年グラビアを再開して、話題にしていただいたりしたので、色んな人も数年ぶりの復帰とかで話題になったらいいなと個人的に思いました。こういう出方もあるんだよっていう、ひとつの道しるべみたいになったらと思います。