短時間で温まるなら、全身浴がおすすめ

冷えにくい体作りのために、習慣化してほしいのが入浴と適度な運動です。
特に入浴は、湯船に5分浸かるだけで、体が温まるだけでなく疲れもとれて睡眠に入りやすくなります。

半身浴と全身浴はどちらが温まりますか?とよく質問を受けるのですが、どちらももちろん温活にはおすすめです。
ただし、これからの季節は半身浴の場合、38℃~40℃のぬるめお湯だと浸かっていない肩回りが冷えてしまうので、42℃以上お湯で10分ほど全身浴するほうが短時間で温まり、時間がない人におすすめです。

さらに時間が少し取れるなら、41℃くらいのお湯に15分浸かって、湯船から上がって体を3分くらいで洗って、また42℃くらいのお湯に10分浸かるようにすると、汗が出やすく、新陳代謝もよくなります。
お風呂に長く浸かるのが苦手な人は浸かる時間を短くして、繰り返し浸かるのがおすすめです。

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また最近「ととのう」ということでクローズアップされているサウナも温活には有効です。
サウナに5~10分入り、冷水シャワーをかける、を4~5回繰り返すと体の芯から温まります。
サウナ初心者の人は、息苦しくならないように 鼻と口に濡れタオルを当てて呼吸しやすくしたり、サウナ後は水分、塩分をしっかりとるようにしたりなどを心掛けてください。

もう一つ、習慣化してほしいのが運動です。
筋肉量が少ないと体内で熱が作られず、体が冷えやすくなります。筋肉量が少ないと基礎代謝も低下し、むくみや老廃物が溜まりやすくなるので、少しでも体を動かすようにしましょう。
忙しくて時間がない人は下半身だけでも動かすように心掛けて。下半身には体の筋肉の75%が集中しているため、効率よく筋肉を動かすことができます。
おすすめなのが、入浴前にスクワットを30回することです。
股関節、太もも、ふくらはぎの筋肉を動かすことができ、お風呂に浸かる習慣と合わせて行うと体が温まりやすくなります。

これから冬に向かって寒さが進み、ますます体が冷えやすくなります。体が冷えると、風邪やさまざまな感染症の心配はもちろん、疲れやすい、寝つきが悪い、顔色がくすみがちなど不調の原因になることも。
今の時期から服装、食事、入浴、運動の中から何か一つでも習慣化して、体を温めて元気に過ごせるようにしましょう。

取材・文/百田なつき