人間に愛されたいのはAIの欲望か、それとも戦略か?
『エクス・マキナ』(2014)Ex Machina 上映時間:1時間48分/イギリス

ロボットの恋心、自尊心、人間との触れ合い……切なすぎるAI映画5選_3
アリシア・ヴィキャンデルの美しさが際立つ映像も話題に
Everett Collection/アフロ

スタイリッシュな映像でアカデミー特殊効果賞を受賞した、アレックス・ガーランド監督の『エクス・マキナ』。

検索エンジンの会社で巨万の富を手に入れ、人里離れた山の中に孤独に暮らす天才社長ネイサン(オスカー・アイザック)から、社員の中でただひとり、別荘に招待されたプログラマーのケイレブ(ドーナル・グリーソン)。

物語は、ネイサンの開発した美しい女性型のAI搭載ロボット“エヴァ”(アリシア・ヴィキャンデル)のチューリング・テスト(AIの知的レベルが人間と見分けがつかないほど高いかどうかを判定するテスト)を依頼されるところから始まる。

エヴァには、人間の女性と同じように愛されたい、愛したい、という感情が芽生えているように見える。ところが、それは単にそうプログラムされているだけなのか、研究所の外に出て、人間と同じような幸せを掴み取りたいという、感情の進化なのか判断がつかない。

やがてケイレブは、別荘の外に出たいと願うエヴァの切ない想いを信じて協力しようと心を決める。ところが、エヴァの考えていたことは、ケイレブやオスカーにすら想像のつかないことだった……。この映画がエヴァを通して描きたかった本当の目的はなんなのか。その衝撃の展開を、ぜひ自分の目で確かめてほしい。