焚き火台のほかに必要な道具は、火口ノズルが長いライターや熱に強い革手袋、そして薪を挟むトング。薪のサイズを調整するためにナイフとノコギリも用意しますが、使う機会は稀で、無くても十分焚き火は楽しめます。

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筆者が焚き火に持参するギア。焚き火シート、ライター、革手袋、トングなどは必須。ナイフやノコギリは大きな薪しか手に入らないときに使用します

また、薪の状態によっては、内部の水分が急激に膨張して火の粉がはぜることも。服装はナイロン素材だと穴が空いてしまうので、難燃素材やコットンが安心です。

質の高い薪があれば焚き火は成功したも同然

焚き火の主役とも言えるのが薪。「そのへんに落ちている枯れ木を燃やせばいい」と思っている人がいるかもしれませんが、落ちている木は湿気が残っていることが多いので、薪には向いていません。

筆者が薪を購入しているのが、千葉県柏市にある薪の専門店「薪のPEN(ペン)」。焚き火を愛するキャンパーたちが興したお店の代表、園ペータルさんによると「しっかり乾燥した薪を使えば焚き火は誰でも簡単に楽しめます」とのこと。

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薪は園ペータルさん(写真左)が持つ標準サイズのほか、スタッフの斉藤絢香さん(写真右)が持つハーフ薪とコロ薪などサイズも様々。自分のスタイルに合う薪を選べます

焚き火は着火しやすい針葉樹を最初に使い、ゆっくりと燃える広葉樹を足していくのがセオリー。ですが、薪のPENでは焚き火に最適な含水量に仕上げているので、初心者でも広葉樹だけで焚き火が楽しめるほど。

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右が針葉樹で左が広葉樹。脂分が多い針葉樹は火力が強く、木目が詰まっている広葉樹は穏やかに燃えるのが特徴

スタッフの斉藤さんは「樹木の種類でも楽しさが違うんです」と教えてくれました。

「ナラやクヌギ、サクラなど、燃やしたときの炎や香りの違いも楽しんでほしいです。個人的に大好きなのは、『グネ薪』と呼んでいる節の部分。木の密度が不揃いで曲がっているなど形はいびつですが、炎が不規則に揺らぐので見ていて飽きません」(斉藤さん)

一本一本異なる薪の個性を楽しめるのも、焚き火の奥深い面白さのようです。