【上司“攻め”部門】『恋するインテリジェンス』柳 介次

優しい上司、気の利く同僚、デキる後輩…BLマンガから選ぶ理想のオフィスメンバー_1
N国外務省で諜報活動を行う組織でバディを組む柳介次(右)と先森篠雅(左)のラブコメ『恋するインテリジェンス』©丹下道/幻冬舎コミックス

N国Kヶ関の官僚たちが繰り広げる恋愛模様を描いた『恋するインテリジェンス』(丹下 道/幻冬舎コミックス)。基本1巻ごとに違うカップリングが描かれるため数多くのキャラクターが登場します。

その中でまず理想の上司(攻め)として紹介したいのが、外務省の分析官である柳 介次(34歳)。

仕事への責任感が強いことはもちろん、後輩に対する接し方が完璧。後輩を飲みに誘い断られた時も、嫌な顔一つせず、サラッと気の利く一言をかけてくれるのです。同僚からも「柳っていい男だと思うよ」と言われるほど。誰に対しても分け隔てなく優しくできるところは人として尊敬できます。

そんな柳が思い人・先森篠雅(受け)に対して必死にアプローチする姿を見ていると「後輩として近くで応援したい!」という気持ちにもさせられます。先輩たちの恋を近くで見られる職場って楽しそう……。

優しい上司、気の利く同僚、デキる後輩…BLマンガから選ぶ理想のオフィスメンバー_1
『恋するインテリジェンス』6巻 p.70 後輩を気遣い、同僚の愚痴をサラッと聞き出す柳が描かれている ©丹下道/幻冬舎コミックス

【上司“受け”部門】『はだける怪物』林田

優しい上司、気の利く同僚、デキる後輩…BLマンガから選ぶ理想のオフィスメンバー_3
過去の恋にトラウマを抱える林田(表紙)と恋人である会社の後輩・秀那との切ない恋を描いた『はだける怪物』©おげれつたなか/新書館

次に紹介するのは、『はだける怪物』(おげれつ たなか/新書館)に登場する林田です。過去に壮絶なパワハラを受け、そのストレスを元恋人にぶつけ、発散していた過去を持つ林田。そのトラウマから感情の表現がとても乏しく、一重+つり目な顔つきも相まって、無愛想に見えてしまうちょっぴり怖い先輩です。

そんな彼をなぜ一緒に働きたい上司に挙げたかというと、痛みを人一倍理解しているから。「自分は我慢してきたんだから同じ目に遭わせてやろう」ということは一切なく、後輩に対して厳しくも面倒見のよい性格なのがうかがえます。そんな不器用な優しさと表面的な部分とのギャップにグッときてしまうのです。

また、いつも無愛想な上司が自然な表情を見せる相手は、恋人である秀那(攻め)だけというのも最高。イチャイチャしている二人を物陰からこっそり見たくないですか? 無愛想な先輩の照れた顔、見たくないですか……? 私は見たいです!!

優しい上司、気の利く同僚、デキる後輩…BLマンガから選ぶ理想のオフィスメンバー_4
『はだける怪物』上巻 p.170 後輩の失敗に注意しながらも、失敗を見越してフォローしていた林田 ©おげれつたなか/新書館