幸福感は消えてしかるべき

自分の経験からすればかなりの背伸びをしたりして、どうにか幸せを得られたとしよう。だが、その幸せはすぐに消えてしまう。さきほどハンセン氏は、「ヒトにとっての本来のプレッシャーとは、新しいことをするための動機づけ」といった。

つまり、新しいことをするには動機づけが必要となるが、もし仮に幸せがずっと続いたら、もうそれ以上、人は動機づけされなくなり、新しいことをしなくなってしまう。これは、脳にとっては困った事態である。脳は、その人を生き延びさせ、遺伝子を残すために、感情というしくみで、その人に新たな動機づけをあたえ続けなければならないのだから。

満足が続いたら、新しい食べものを探すモチベーションは起こらない。

このことから、<幸福感は消えてしかるべきなのだ>とハンセン氏は述べている。