RTAが行われたゲームは最低2万タイトル以上!
RTAは国内だけでなく、世界にもプレイヤーが存在する。海外ではRTAではなくスピードランと呼ばれることが一般的だ。ユーザーが自身の記録を投稿できる海外サイト『speedrun.com』には現在、115万人を超えるプレイヤーと、2万以上のゲームタイトルが登録されている。
「未登録の方もいると思うので、実際の走者(RTAプレイヤーのこと)はもっと多いでしょう。RTAをプレイするゲームもそのルールも多岐にわたり、みなさんそれぞれが面白いと思う方法で記録を狙っています」(中島氏)
RTAでは一つの作品に対して複数のルールが設けられている場合がある。例えばRPG(ロールプレイングゲーム)であれば、制作側が想定した手順をしっかりと踏んで攻略するルール、ありとあらゆるバグを駆使してとにかく早くクリアをめざすルール、収集アイテムをすべて集めるルールなど多種多様だ。
作品によっては本来クリアに10時間以上かかるところ、数十分足らずでエンディングまで到達するRTAもある。
「例えば野球ならダイビングキャッチ、サッカーならハットトリックのような、人々を魅了するスーパープレーがありますよね。
RTAではゲームを早くクリアするために様々なテクニックが求められるのですが、これもスーパープレーの一種と言えるのではないでしょうか。子どもの頃に遊んだゲームのRTAを見ると、あまりに緻密な操作の数々に『当時の自分と全然違う動き方をしている!』という驚きがありますよ」(中村氏)