「学校に行くこと自体の難しさを理解して」
本人や親と、周囲の子どもの受け止め方の違いに、大人はどう向き合えばよいのか。都内のある臨床心理士は「学校に行くこと自体の難しさを理解してほしい」と話す。
「『ズルい』と思う子にとって、登校はそれほど大きなハードルではないのかもしれません。でも、本人にとっては学校に行くことすら難しい。『給食だけでもおいで』と、少しでも来やすくしてあげることは、大人ができる支援の一つです」
その意味を「安心を段階ごとに実感すること」と説明する。
「恐怖には段階があり、学校にどんどん行けなくなることもあります。治療の一環として怖さの段階を整理し、教室が難しければ保健室、それも難しければ校門まで行く、外に出てみる、といった方法を採り入れる場合もあります。
『大丈夫だった』『行けた』という経験を少しずつ積むんです。
給食は子どもにとって楽しいイメージがあり、行きやすい時間にもなります。授業には出られなくても『学校には行けた』と思えることが、その子にとってどれだけ大きな経験になるのか、理解してほしいですね」
一方、周囲の子が「ズルい」と感じたときも、一緒に考える機会にできるという。
「相手がどれだけ苦しい思いをしているか、まだわからずに言っていることも大きいと思います。自分には難しくないことでも、相手にはとても難しいことがある。『ズルい』という言葉が出たことを、ほかの人の痛みについて親子で話し合うきっかけにしてほしいと思います」
「給食だけ」の一歩をどう支えるかは、教室に通える子どもたちに大人が何を伝えるかにもかかっている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













