「AIは成長する」だけでは買えなくなった

もう一つの要因は、巨額のAI投資に対する採算性への疑念だ。巨大IT企業はデータセンターや高性能半導体に多額の資金を投じてきたが、投資額に見合う利益がいつ生まれるかは見通しにくい。需要の伸びが想定を下回れば、これまで高い成長期待を織り込んできた関連株の評価は大きく揺らぐ。

日経平均は225銘柄の株価を基に算出する指数で、一部の値がさ株の値動きに左右されやすい。5日は日経平均が1.79%下落した一方、より幅広い日本株の動きを反映するTOPIXは1.16%上昇した。東証プライム市場では7割超の銘柄が上昇しており、当初はAI関連株への売りが突出していたことが分かる。しかし6日は下落が市場全体に広がり、単なる指数上の偏りでは済まなくなっている。

今後の焦点は、AI設備投資の見通しがどこまで修正されるか、そして売りが半導体以外にも波及するかだ。日本時間6日夜には米雇用統計も発表される。今回の急落を一時的な調整とみるか、相場の転換点とみるか。特にAI関連企業の業績見通しと、日経平均だけでなくTOPIXの動きも見極める必要がある。市場は重要な局面を迎えている。