「謝罪の言葉は一言もありません」
そもそも、ロケットナウではどのような本人確認を行なっているのか。記者も実際に配達員登録を試してみた。アプリを起動すると、まず「日本国籍」か「外国籍」かを選択する画面が現れた。
「日本国籍」を選んで進むと、登録時に求められたのは「運転免許証」「自身の顔写真」「身分証と同名の銀行口座」の3点だった。
スマートフォン上で手続きを進めると、申請は約5分で完了。画面には「6時間以内に審査結果を返答する」と表示された。
もちろん、申請にかかる時間が短いことだけで、審査が不十分だと断定できるわけではない。
ただ、今回の事件では、偽造免許証で登録されたとみられるアカウントが別人に渡り、実際の配達業務が行なわれていた。
同社のドライバー向けプライバシー通知では、自撮り写真や顔認証結果などを取得し、アカウントを利用している人物が登録時に本人確認を済ませた人物と同一かどうかを「定期的に確認する」としている。アカウント共有やなりすましを防ぐ目的も明記されている。
では、なぜ今回、別人が他人名義のアカウントを使って配達を続けることができたのか。登録時の審査に加え、配達している人物が登録本人であることを、運営会社はどのように定期的に確認しているのだろうか。
また、A子さんがさらなる不信感を募らせた出来事として事件後の対応もあった。
「事件の翌日、ロケットナウから『今回のご利用はいかがでしたか?』という自動送信のアンケートメールが届いたんです。その日は警察対応でバタバタしており、気付いたのは翌日でしたが、娘が地獄のような恐怖を味わわされた直後に『サービス体験はいかがでしたか?』なんてメールが来て……言葉になりませんでした」
A子さんは改めて同社に電話をかけ、娘が配達員からわいせつ被害を受けたことをオペレーターに説明したという。
「『昨日、娘がわいせつ被害に遭った。サポート体制が機能していなかったせいで犯人を取り逃がす事態になっている』と苦情を申し入れたんです。ですが、7分ほどの会話の間、対応したオペレーターから謝罪の言葉は一言もありませんでした」
折り返し連絡すると告げられたものの、その後も電話やメールはなかったと話す。
「『確認します』『折り返しご連絡します』を繰り返すばかりで、最後は向こうから一方的に電話を切られてしまいました」














