「娘の顔を見た瞬間、その男はニヤッと笑ったそうです……」

事件後にB子ちゃんから聞いた内容をA子さんが警察の事情聴取などに備えて書き残していたメモをもとにして、事件当時の状況をたどる。

娘を1人で待たせていたため、A子さんは配達方法を「置き配」に指定していた。ところが玄関のチャイムが鳴ったとき、B子ちゃんは「ママが帰ってきた」と思い、ドアを開けてしまったという。

そこに母親の姿はなく、玄関先には料理の入った袋が置かれていた。商品を置き、外階段を降りかけていたコミルジョノビッチ容疑者は、ドアが開いたことに気づいた。

コミルジョノビッチ容疑者が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン)
コミルジョノビッチ容疑者が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン)

「娘の顔を見た瞬間、その男はニヤッと笑ったそうです……」

男は引き返し、再び玄関前までやってきたという。B子ちゃんはデリバリーを頼んだことが頭から抜けており、目の前にいる見知らぬ男に「これ何?」とジェスチャーで尋ねた。しかし、うまく言葉が通じなかった。

そこで母親に確認しようと、リビングへスマートフォンを取りに行った。その間も男は帰らなかった。

「ドアの隙間に足を入れて、ずっと玄関のところにいたそうなんです」

B子ちゃんはA子さんに電話をかけた。しかし、買い物中だったA子さんはスマートフォンをマナーモードにしており、着信に気づかなかった。