作業指揮者は、打ち合わせもなしに指揮者の任務をEさんに委ねた

事故は新鹿沼駅構内の上り線で、今は使われていない旧ホームのそばで除草作業をしていた4人が列車に接触して亡くなった。

当時現場では東武鉄道から発注された子会社の東武建設(栃木県日光市)の社員2人が、孫請けのX建設が手配した作業員5人に指示して除草剤噴霧を行なっており、そのほかに3人の見張り員が列車接近を知らせる役割を担っていた。

この2人の東武建設社員のうちの1人が「作業指揮者」と呼ばれる責任者で、もう1人がこの指揮者の上司に当たる男性のEさんだ。Eさんは当日の作業に加わる予定がなかった人物で、なぜ孫請けの作業員らと危険な現場にいたのかは原因究明の焦点の一つとみられていた。(#3)


9月30日の東武鉄道の会見(共同通信社)

9月30日の東武鉄道の会見(共同通信社)

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中間報告によると、Eさんは事故当日、現場に予告なしに現れている。

「Eは事故前日に夜間作業をしたため当日は非番だったが、午前9時ごろ現場に到着した。現場関係者も東武建設も東武鉄道も、Eが現場に来ることは把握していなかった」(中間報告の要旨)

Eさんが現れた理由は今も分かっていない。そして責任者である作業指揮者は、10時15分ごろに除草薬散布作業を始めた時点から、打ち合わせもなしに指揮者の任務をEさんに「委ねた」のだという。

どちらにせよ、もう一人の列車見張り員も列車に誤ったサインを出した疑いがあり、上り線の見張り員2人の行動の解明が事故原因究明の鍵になるとみられている。