被害金額は4ケタ万円単位か

店内の水位はカウンターの上に迫る約90センチ。大型の冷蔵庫やレジ台は浮いて倒れ、厨房機器もほとんど使えなくなっていた。水が引き始めたのは昼頃。それから家族や従業員と復旧作業に取りかかった。

「機材だけでなく、床もクロスも駄目になりました。周囲でも被害が広がっているので業者さんは手いっぱいで、復旧には時間も費用もかかります。お客様が安心して来られるよう、家族や従業員たちと店内外の片付けや清掃をして、一日でも早く営業を再開したいと思っていました」

営業再開に向けて準備していたが、3度目の浸水被害が
営業再開に向けて準備していたが、3度目の浸水被害が

2、3週間かけて、ようやく9月5日に営業を再開した。だが、その2日後の大雨で再び浸水する。店はもう一度休業し、9月22日の再開を目指して準備を進めていた。そこへ台風25号が接近した。

「またイチからの復旧作業です。被害金額はまだきちんと計算できていませんが、4ケタ万円単位になると思います。保険には入っていますが、どこまで補償されるのかは分かりません。今のところ移転は考えていません。とにかく再開したい。それだけです」

ネット上には〈店を構えるときに想定していない自分が悪い〉〈何も対策しないからだろ〉〈移転すればいいだけ〉といった書き込みもある。一方、池田経雄さんは近所で常連客とすれ違うたびに、「一日でも早い再開を待ってる」「早く営業してほしい」と声をかけられるという。

「先の読めない天災ではあるんですが、それでも店が浸水しているのを目の当たりにするたび、情けない思いになります。『一国一城の主』ではないですが、私にとって店は城のようなものです。その城を潰されているような心境になりますから」

3度目の被災後の復旧作業
3度目の被災後の復旧作業