1日約15万袋…「生梅飴」が生まれる工場へ

「生梅飴、もう本当に僕、昔から大好きで」

工場を訪れた原宿が、まず語ったのは生梅飴との出会いだった。

「7歳の頃、書道教室に行っていて、その帰りに先生が飴ちゃんを一個サービスでくれるんですよね。そこで、生梅飴というキャンディーを配ってくれてて。生梅飴をなめながら帰っていく。

梅味の爽やかなキャンディーの中に、ジャムの梅のグッとくるような、旨味のあるペーストが入っている。このキャンディーをなめた瞬間に、『こんなにうまいものはないな』と。鮮烈に生梅飴が口の中で弾けまして。そこから、飴といえば生梅飴というような感じで生きてきたんです」

株式会社リボンの小牧工場にやってきた原宿
株式会社リボンの小牧工場にやってきた原宿
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生梅飴は現在、愛知県にある小牧工場で、多い日には1日約15万袋が作られている。

飴の主原料は水飴と砂糖。まず大きな仕込み釜で溶かし、真空釜で水分を飛ばしていく。その後、冷却しながら梅の香りのもととなるフレーバーやクエン酸などを加える。

釜から出てきた飴は、巨大なスライムのような塊だ。この時点で温度は約90度。徐々に冷やしながら機械でこね、飴の硬さを均一にしていく。

工場で勤務する片桐さんは、「ここで飴の硬さを均等にしないと、ペーストの注入にムラができるんで。ここは結構、職人感覚になるんです」と説明する。

原宿も「手の感覚も入ってくるのか」と驚く。夏は気温が高く飴がダレやすく、冬場は硬くなりやすいため、そうした違いも職人の感覚で調整しているという。

水飴と砂糖を溶かす仕込み釜。飴の硬さを整える工程では、職人の感覚も欠かせない
水飴と砂糖を溶かす仕込み釜。飴の硬さを整える工程では、職人の感覚も欠かせない

そんな生梅飴の心臓部ともいえるのが、中心に入っている「梅ペースト」だ。

細長く伸ばされた飴の中心に通されたパイプから、ペーストが注入されていく。このペーストには、外から見ただけではわからない株式会社リボン独自のノウハウがある。

リボンの商品企画を担当する商品企画課の岩田さんによると、「生梅飴はペーストがやはり命。秘伝のペースト」だという。配合や入れ方、質感などについては「これはちょっと絶対にNGという感じで」と、詳しい製法は明かされなかった。