「もし戻れるのであれば売上金を金庫に保管してほしい」

大竹さんとBさんがモール内に入る原因となるこの電話の内容については、2人の遺族に渡した書面にも記載したと湯瀬氏は説明した。

「『休業の件は了解しました。とはいえ状況どうなの? 戻れるの?』みたいな話を(私が)しまして、(店長は)『ちょっとわからないです』ということでした。

それで(私から)『もし戻れるのであれば売上金を金庫に保管してほしい。無理なら全然いいです。可能な範囲で。ただ、イオンが戻っていいと言わない限りは入ったらダメなので、その時は荷物があったとしても我慢してもらってください』と(伝えました)」

入居する建物からの避難が行なわれた店に、「可能なら」と条件を付けながらもなぜそのような指示をしたのか。上野景真社長とは爆発の前は連絡を取っておらず、入金に関する判断は自分がしたと湯瀬氏は強調する。

「私が避難していた場所で(そこの)支配人から『入っていい』という指示が出たもんですから、(他の店が入っている商業施設でも)そういう指示、もしくは入口に管理者が立って『数分なら入っていい』とか『ダメです』という対応をしてくれていると思っておりました」

集英社オンラインのリモート取材に応じる湯瀬剛二氏(撮影/集英社オンライン)
集英社オンラインのリモート取材に応じる湯瀬剛二氏(撮影/集英社オンライン)

そう話す湯瀬氏は、ハビタは災害時の対応マニュアルを持っておらず、イオンモール熊本店はイオンのルールと指示に従うことにしていたと説明する。

だがイオンの吉⽥昭夫社長は7月29日の記者会見で、「⼀旦避難をした者は館内に⼊らないというのが我々のマニュアルのルールになっております」と言明している。

「防災訓練には必ず参加するようになっておりまして、そこでの確認というのはされています」と湯瀬氏は言うが、再入館禁止ルールを店長や亡くなった2人が認識していたかどうかはいまだに「確認はできておりません」との答えだ。